2004/10/08

Dos Box 0.62

待ちに待ってた、stable版のニューバージョン! Gentooの Portageにサクッと登録されてたので、早速試してみました。まだちょっと触っただけなんですが、これ、相当に良い! DosBoxユーザーはサクサクっとアップデートしちゃうべきでしょ。

今回、結構色々な部分が改良されています。新機能も幾つか盛り込まれていて、殆んどメジャーアップデートっぽい感じです。ChangeLogを見た限り、これだけ大幅に改良されたのは久し振りの様子。その全部を紹介するのは無理なので、自分が気に入ったもの、大感激したものに絞って紹介しておきます。

PC-speakerのエミュレーション精度がぐんと上がった

「ぐんと」ってのは、ちょっと思い込みが激し過ぎかもしれません。が、BCFやCDSのファンが泣いて喜ぶくらい、ソフトによっては劇的な違いが出ています。

これまでのバージョンでは、どれだけマシンパワーがあっても、CPUのエミュレーション速度を上げたり、出力する周波数を上げたりすると、激しく音割れを起こしていたのですが、今回自分で試してみた限りでは、そういった現象は全く起こりませんでした。

というわけで、BCFを速めの快適な環境でプレイしたり、CDSで効果音をより綺麗な音で味わえるようになりました。

エミュレーション速度の調整より正確になった

これまでは、ウェイトの掛け方がちょっと荒くて、アニメーションがカクカクしちゃったりしてたんですが、今回のアップグレードで随分と改善されています。

キーマップの編集が可能になった

キーマップエディタも内蔵しております。これで、日本語キーボードでもバックスラッシュやチルダを入力する事が可能になりました。

但し、この機能は、あくまで「擬似的にボタンの配置を変更する」ものであって、DoxBoxからは「カスタマイズされた英語101キーボード」として扱われます。ちょっと分かり辛いですが、要するに記号を入力する方法が日本語キーボードのそれとは全然違いますし、それを修正する事は現時点では出来ないって事です。

音声関連が色々と

PC-speakerのみならず、音声周りがあれこれと改善されている様子。また、音量調節機能が付き、PCMと FM音源の音量バランスを調整したりも出来るようになっています。


えー、今回はこんなところで。

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2004/05/20

VDMSound

Heroes3の紹介文を書いていたのだけど、どうにも上手く進まないので、気分転換にこんな文章を書いてみました。

VDMSound (Virtual Dos Machine Sound)は、NT系ウィンドウズのコマンドプロンプトを機能強化し、より DOSに近い挙動を実現するためのプログラムです。中でも白眉と言えるのがサウンドエミュレーション機能で、有名な Sound Blasterシリーズだけでなく、比較的新しい GS音源などもエミュレーションしています。この点だけで言えば、Dos Boxを凌駕していると思います。

誤解を避けるためにあらかじめ書いてしまいますが、実はNT系のコマンドプロンプトでも、DOSのゲームがわりとそのまま動いてしまったりするのです。少なくとも、VESA以降の画面モードを利用しないゲームならかなりの確率で動くんじゃないかと、自分の経験からそう思います。マウスも普通に使えました。ただ、まず間違い無く音が出ません。そりゃそうです、だってドライバが無いんですから。

何はともあれ、音がきちんと出るようになるというのが、VDMSound最大の利点です。と言いますか、手元のソフトは、それ以外の部分を全然気にしなくて良かったものばっかりなので、サウンド以外の機能強化については、正直な話、良く分かりません。一応フォローしておくと、VESAをエミュレートする機能も装備されています。ただ、VDMSoundで提供されるのが、リアルなDOSのそれではなく、俗に言う「DOS窓」のそれだ、という事は覚えておいた方が良いかと思われます。

具体例を挙げて解説します。Ultima8というゲームは、そのままではDOS窓から起動する事が出来ませんし、VDMSoundでも同様です。しかし、ユーザーが作成したパッチを適用する事で、DOS窓からも、VDMSoundからも起動出来る(逆に、ネイティブなDOSモードでは起動しなくなる)ようになります。もう一つ。Ultima4には、ユーザーが独自に作成した、グラフィック強化改造版が存在しますが、これはDOS窓専用のプログラムなので、ネイティブなDOSでは正常に動作しません。しかし、これもVDMSoundでは正常に動作します。

もう一つ覚えておくべきなのが、「VDMSoundは DOSのエミュレータではない」という事です。端的に言ってしまうと、ウィンドウズ自身の環境設定や、BIOSの設定などの影響をモロに受けます。ただ、NT系のコマンドプロンプトは、DOSアプリの起動時に config.sysなどの設定ファイルを読み込むためウィンドウズの再起動が不要ですし、アプリ毎に設定ファイルを用意出来るので、その点では 9x系より楽です。

問題はBIOSですね。最近のマザーボードは機能が豊富なため、これらの機能がコンベンショナルメモリを消費しています。だから、起動条件が厳しいゲームなんかは、不要な機能を上手く外して、コンベンショナルメモリを稼いでやらなければなりません(実際にそういう状況を経験しました)。

実際にゲームで遊ぶには、ゲームにPentium以降に対応させるパッチを当てたり、実行速度を遅くするソフトを組み合わせたりするなど、多少の工夫が必要になるかと思われます。でもまあ、試してみる価値はあるんじゃないですかね。そうそう、俗に言う DOS/V版のソフトが動くかどうかは分かりません。手元にソフトが無いもので。

かなり荒いですが、今回はこんなところで。

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2004/04/22

Wizardry CDS on dosbox

遂に、Wizardry GoldではないWiz7こと「Crusaders of the Dark Savant」(以下 CDSと表記)を入手しましたよ! 今回入手したのは、ちゃんとした紙製パッケージ+マニュアル群に CD-ROM版が同梱されているという、レアと言うか何と言うか、とかく変な構成のパッケージでした。パッケージには、「5インチ版」と書かれていましたよ。

(註:あくまで自分の知る限りですが、確かCDSのCD-ROM版は、普通のCDケース入り+オンラインマニュアルのみの、俗に言う「廉価版」みたいなのしか存在しなかった筈。ただ、Sir-Techではメディアの交換に応じていたみたいなので、多分元々の所持者がフロッピーから交換したんでしょう)

レアと言えば、自分が入手したWiz6こと「Bane of the Cosmic Forge」も、マウスに未対応でタイトル画面が違う(おまけに、ネット上に出回っているパッチが使えない)、レアと言えばレアな初期ロットだったようで。縁があると言っていいのかどうか。


ま、それは置いといて。dosboxでCDSを遊ぶには、ちょっとした工夫が必要なので、今回はその辺りのご紹介です。実際には、damned氏が書かれた文章に、ちょっと補足を追加しただけなんですが。

日本語キーボードで、バックスラッシュが入力出来ない


普通にCDSを遊ぶ分には、恐らく困る事が無いんじゃないか、とも思いますが。とまれ、少なくともウィンドウズ版のdosboxは英語(101キー)キーボードしか想定していないんで、日本語キーボードだとキーに刻印されている文字と実際に入力される文字が異なっていたり、一部の文字が入力出来なかったりします。

と言いたいところですが、実はLinux版では、普通に日本語キーボードが使えます。正確には、Xのキーマップの設定がdosboxにも例外なく適用されている、という事なんでしょうけど、要するに他のX用アプリと同じようにキー入力が出来るわけです。通常は、インストールした時点でキーマップの設定も正常に行われている筈なので、特に設定をいじる必要はありません。これは多分、X Window Systemとウィンドウズの、キーボード関係の仕様の違いが原因なのでしょう。

残念ながら、ウィンドウズ版でこの症状を改善する方法は(恐らく)ありません。damned氏が書いているように、キーボードを買い換えるしか無いんじゃないかと。

効果音が出ない


CDSでは、音楽、効果音それぞれに、利用する音源を設定出来ます。しかし、効果音は PC Speaker(PCに内蔵されていたスピーカー)に設定しないと、まともに鳴りません。正確に言うと、一応効果音は出るのですが、あくまで「オマケ」みたいな感じで、臨場感が台無しです。

この辺の設定方法については、damned氏の文章を読んでいただければ、明解です。で、ここでは更に補足。

このゲームのように、PC Speakerを利用するソフトは、CPUをエミュレートする速度の設定もまた、音質に影響するようです。具体的に言うと、CPUの速度を上げ過ぎてしまうと、音がブチブチ切れたり、ノイズが乗っかるようになります。マシンパワーにも依るみたいですけどね。dosbox 0.60で随分と改善されましたが、それでもCPU速度はほどほどにしておくのが妥当かと。


おまけ:
dosの実機(変な表現ですがご勘弁を)で遊んでいた人には常識でしょうが、CD-ROM版のCDSも、CD-ROMの「w7」ディレクトリ以下のファイルを全てコピーすれば、CD-ROM無しでも遊べます。ただ、一部のファイルは「C:\WIZ-CD\7」以下に置かれている必要があり、この設定を変更する事は不可能であるようです。

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2004/04/07

ScummVMいぢり

今回は、ScummVMの機能を色々試してみたので、結果報告をしておきます。

CDから直接音楽を鳴らすには?


幾つかのDOS版ソフトとTOWNS版ソフトでは、CD-ROMを音楽CDとして利用する事で、高音質のBGMを実現しています。ScummVMはこういったソフトにも対応しており、通常は特に何の工夫もなくBGMが再生されます。もし、上手く再生出来ない場合は、以下の事を参考にしてみて下さい。


  • CD-ROMドライブが一台しか無い場合(恐らく、一台目を利用する場合も)は、音楽再生に利用するCD-ROMドライブの設定は不要です。プログラムが自動的に認識してくれるようです。
  • CD-ROMドライブの設定を行う場合は、ドライブの番号がゼロから始まる点に注意して下さい。
  • Linuxなどでは、CD-ROMドライブがマウントされていると、CDを再生する事が出来ません。最近は、CD-ROMを挿入すると自動的にマウントされるよう設定されている事が殆んどなので、手作業で「umount」コマンドを実行する必要があるでしょう。勿論、この機会に自動的にマウントされないよう、設定を変えてしまうのも一つの手ですが。
  • その事が原因で、ゲームのデータは全てハードディスクにインストールされている必要があります。(この点については、ウィンドウズ版でも同様なのかは不明です)

余談ですが、適当な音楽CDを挿入しても、正常に動作します。つまり、好きな音楽でゲームを楽しめるわけですね。挿入したCDの曲が少なくても、取り敢えず音楽は鳴ります。

また、CDの音楽データをmp3かoggvorbis形式に変換して、ゲームのデータと同じディレクトリに置いてやれば、CDを挿入しなくてもBGMが再生されるようになります。

CDの音楽データをmp3かoggvorbis形式に変換して利用する


この方法を利用するには、ScummVMが mp3 か oggvorbis の片方、或いはその両方に対応した実行ファイルとしてコンパイルされている必要があります。公式サイトからコンパイル済みのものをダウンロードした場合は、たぶんそのままで大丈夫(保証は出来かねますが)。勿論、これらの形式でエンコードするための環境も必要です。

基本的には、普通に音楽CDを吸い出してエンコードし、ゲームのデータと同じディレクトリに置いてやれば大丈夫です。特に設定は必要ありません。

但し、ファイル名は、CDの一曲目から順番に、track1.ogg、track2.ogg というように連番で付けられている必要があります。oggとmp3が混ざっていても大丈夫なのかまでは、確認していません(ライブラリをインストールするのが面倒だったので、oggにしか対応させていない)。

当然ですが、ファイル名にさえ気を付ければ、好きな曲をBGMとして利用出来ます。どのファイルがどの場面で演奏されるのかが分かっていれば、場面に合わせた曲を用意する事も(頑張れば)十分に可能です。

もう一つ。TOWNS版のソフトで遊ぶ場合には、一つ注意すべき点があります。

TOWNS版ソフトから音楽データを吸い出す場合の注意点


TOWNS版のCD-ROMは、一曲目がコンピュータ用のデータで二曲目以降が音楽データ、という構成になっています。ですから、一曲目はエンコードする必要がありません(と言うより、普通は失敗すると思いますが)。

TOWNS版CD-ROMから音楽データを吸い出す場合は、ファイル名の番号を、一つずつ前にずらす必要があります。例えば、CDの二曲目は track1.ogg、三曲目は track2.ogg、といった具合です。こうしないと、プレイ中に再生されるファイルが、一つずつずれてしまいます。良くは覚えていませんが、これはTOWNS本体の仕様が原因だったような気がします。

おまけ:TOWNS版 LOOM で、プチHack


TOWNS版のソフトは、いずれも英語版と日本語版の両方が収録されています。中でも LOOM は、それぞれに別バージョンの音楽(曲自体は同じ)が用意されているという、微妙に豪華な仕様です。個人的には、日本語版で使用されるバージョンの方が好きなので、ScummVMで英語版を遊ぶ際にも、この日本語版の音楽が流れて欲しいと思いました。前述の方法で音楽データを吸い出せば、これが可能になります。

TOWNS版 LOOM では、日本語版が track1.ogg(.mp3) - track8.oggを、英語版が track9.ogg - track16.oggを利用します。まあつまり、track1.ogg - track8.oggを、track9.ogg - track16.oggという名前でコピーしてやれば良いわけです。勿論、Linuxなどなら、リンクを張るだけで十分です。

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2004/02/04

CPU交換+Morrowindで実験

いい加減、Morrowindが重くて困っていたので、CPUをAthlonXP 2600+に交換しました。んで、せっかくなので、現在の環境でどれくらい快適にプレイ出来ているのかを紹介しておきます。現在のマシン構成は、以下のとおり。

CPU : AthlonXP 2600+
MEM : 512M, DDR
GRP : nVidia GeForce4MX (AGP 4x)
HDD : 60GB, UATA100, NTFS

本文の前にあらかじめお断りしておきますが、Morrowindのパフォーマンスは、どれだけのプラグイン(及び拡張データ)を導入しているか、そしてそれらのプラグインの内容によって、大きく変化します。自分の場合、拡張パックTribunalと幾つかのプラグインを導入しており、「標準の状態より、それなりに重くなっています」ってな感じの状況であります。

それはさておき。結論から言うと、取り敢えず「それなりに快適」と言えるだけのパフォーマンスが出ております。グラフィックボードが非力なんですが、グラフィックを強化するようなプラグインは導入していないせいか、さほど気になりません。場所によっては動きがカクカクになりますが、マウスとかの反応がわりと良好なので、気分的には悪くないです。ああ、でも、リアルタイムシャドウを導入すると、一気に辛くなりますね。Morrowindに限って言えば、パフォーマンスの改善を望むなら、CPUやメモリのパワーアップをまず最初に考えてみると良いみたいです。コマ落ちはオプション設定でそれなりに改善出来るし、そもそもコマ落ちが気になるタイプのゲームでも無いので。

残念だったのは、データロードの待ち時間が、思ったほど改善されなかった点です。実際には、随分マシになってはいるんですが、地上を歩いている時に突然画面が停止してしまうのは相変わらずで、やはり気になります。でも、ひょっとしたらこれは、ファイルシステムの問題なのかもしれません。FAT32あたりでフォーマットしたパーティションにインストールすれば、改善されるのかも。現時点では実験出来ませんが。あともう一つ、設定を書き換える事で、多少は改善されたりしてくれませんかねぇ?

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