Europa Universalis III : Divine Wind
Paradox社の看板タイトル、Europa Universalis III の4つ目の拡張パック、Divine Windが発売になりました。ブログ更新を再開して以降も、PSPのゲーム(と言うかカルネージハート)でしか遊んでいない状況が続いていましたが、これを機にPCゲームを再開……出来たらいいな。
閑話休題。4gamerなどで「日本に主眼を置いた拡張パック」と報じられた事もあり、今回初めてEuropa Universalis IIIに興味を持ったという人も少なからず居るかと思うので、簡単に内容を紹介しておきます。まだまともに遊んでないので、あくまでルールを読んで分かる範囲だけね。
あ、まず最初に。ネットで得た情報ですが、やはりと言うか例によってと言うか、Divine Windにもバグやルールの設計ミス、調整不足な部分が目立っているようです。Paradox社作品が初めてで、そういうのが嫌な人は、幾つかパッチが出て改善されてから手を出した方が良さげ。
Divine Windは、実際には日本だけでなく、中国及び遊牧民族の国家にも特殊ルールが追加されるんですが、今回は敢えて日本に的を絞って紹介します。
Divine Windで日本に追加された特殊ルールは、つまるところ、戦国時代を上手く再現するためのものです。これまでは、日本全体が一つの勢力として扱われ、戦国時代は内乱が多発しているという形で表現されていました。これは何故かと言うと、従来のゲームシステムでは、各大名を別の勢力として設定すると、各大名がそれぞれ個別に日本以外の諸外国と交渉出来てしまうという、日本史的に謎の事態になっちゃうから。
こうした問題を解決するために、Divine Windでは「将軍」の概念が追加されました。将軍は大名から選ばれ、大名の中で唯一、諸外国との交渉を行える存在であるのと同時に、大名間の交渉に影響を与える存在でもあります。
将軍家にはShogun Influence(将軍の支配力)というパラメータが用意されており、この数値が高いほど、諸外国との交渉で使える選択肢が増え、逆に大名の間では交渉の選択肢が減っていきます。支配力が高いと、大名間の戦争や同盟すら不可能に。
この支配力が致命的に低くなると、将軍が失脚。次の将軍の座を巡る争いが始まります。詳しくは割愛しますが、事前の外交などで将軍交代がスムーズに行われる場合もあれば、新たな将軍に他の大名が反発して、内戦状態になる事もあります。この内戦状態が、戦国時代の再現になっているわけですね。
ちなみに、一定の条件を満たすと、他の大名を全滅させずとも、日本を統一する事も可能。統一後は将軍システムが無くなり、普通のルールになります。察するに、これは維新後の体制への移行を表現しているものと思われます。強制的に王政復古させられる感じで、微妙に納得が行きませんけど。
江戸時代は、将軍の支配力がかなり高く、他の大名が自由な外交を封じられている状態がそれっぽい。こちらも、「日本全土を支配している」感覚が微妙に乏しく、もうちょっとシステム面でフォローが欲しい感じ。
取り敢えず、システム面では、まあこんなものか、という感想。そもそもEU3が世界全体を扱うゲームである事を考慮すると、あまり細かく戦国時代をルール化するのは逆効果かな、と思えるので。あくまで日本史のゲームで遊びたいという人は、物足りなさを感じるかもしれませんが。
その一方、データ面では大いに不満ありと言うか、「何これ」と言いたい。選べる大名が、源氏、平氏、藤原氏、橘氏って。何で源平合戦……。追加されたイベントも変なのが多いと聞くし、現時点ではどうにもネタ臭が強すぎる。色々な意味で、日本史好きはパッチかMODを待った方が良さげ。
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