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2010/01/17

King Arthur : The Role-Playing Wargameの紹介

カジュアル路線が続きましたが、別にカジュアルゲームばっかり買ってるわけじゃないですよ?というわけで、まだプレイを始めて間もないゲームだけど、取り敢えず存在をアピールするために、紹介しておきます。日本では、知っている人が相当に少なそうなので。

(追記:肝心な事を書き忘れていました。このゲームはパッケージ販売されておりません。現在、Steam、Gamers Gate、Impulseにて購入出来ます。デモ版もあり。)

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「King Arthur : The Role-Playing Wargame」は、著名なアーサー王の伝説を題材とする、「ウォーゲームとCRPGを合体させた」ゲームです。開発したNeocore Games社はハンガリーの会社で、このゲームは、十字軍を題材にした「Crusaders : Thy Kingdom Come」に続く2作目のようです。

舞台は、10世紀のグレートブリテン島。キリスト教と古代からの信仰との対立など、当時の状況をしっかり再現しつつ、民間伝承なども世界観に盛り込んでおり、ジャンルとしてはファンタジーになります。

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基本的には、Creative Assembly社の「トータルウォー」シリーズからの影響を強く受けており、ターン制の戦略モードとリアルタイムの合戦モードを組み合わせたスタイルや、幾つかのゲームシステムが、かなり似ています。が、独自の要素も案外多く、「似てはいるけど、総体的には意外と別のゲーム」という印象。

そんな中でも、このゲームの独自性と言えば、やはりCRPGの要素という事になるわけですが、正直、これは当初考えていたより、アイディアとしては面白そうな感じでして。単にStory Drivenで育成の概念があるというだけでなく、もっと本格的に、CRPGとウォーゲームを混ぜ込もうとしている様子。

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例えば、Morality(日本語訳は精神性?)の概念。ゲーム中の行動によって徐々に変化し、外交関係や国内の人間関係に影響を与えます。また、画面写真のグラフから想像出来るように、それぞれの傾向がどんどん強くなる事により、雇えるユニットが増えたり、内政のオプションが増えたりします。(画面は、内政オプションを表示中)

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もう一つ面白い概念が、「クエスト」。……名前はあまりにも普通ですが。いやその、スタイルも、状況を説明する文章と幾つかの選択肢が出てくると、一見非常に普通なんです、が。実際に遊んでみたら、まんま「短編ゲームブック」でした。つまり、一度選択肢を選んだら終わりではなく、ちゃんと短編ストーリーになっておりました。確認は出来ていないけど、どうも選択肢による分岐もある様子。また、説明書によると、一部の選択肢は、遂行するキャラクターのスキルなどにより、成功率が変化したり、そもそも選択する事が出来なかったりします。意外とRPGっぽい感じ。

なお、外交や交易、ランダムイベントといったウォーゲームっぽいものも、クエストとして扱われるらしいです。この辺りは、まだ実プレイで未体験なので、どんな感じなのか、良く分かりません。

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ゲーム全体の展開は、先程こそっと書いたように、ストーリーで提示される目標を達成していくタイプですが、一本道ではなく、大抵の場面では複数の目標から好みのものを選べ、というスタイルになっています。また、説明書によれば、なんか複数の章を同時進行させる事も出来るらしい……。正直、これがどんな感じになるのか、ちょっと予想出来ません。

長くなってきたので、今日はこのへんにしとこ。取り敢えず現時点では、ロードが長い以外には、欠点らしい欠点が見当たりません。コアなゲーマーには嬉しい事に、難易度もわりと高めっぽい印象で。

日本語の記事が見当たらないし、これから暫くは、こまめにプレイの感想などアップしてみましょうか。

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2010/01/12

Everyday Genius : Square Logic (PC用パズル)

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今回も、軽めのゲーム……と言うか、パズルの紹介です。Braidと同様に、Steamの安売りセールで適当に買ってみたら、当たりでした。内容的には完全な「ペンシルパズルの問題集」なので、ペンパ好きな人向け。

「Everyday Genius : Square Logic」のルールは、日本では「賢くなるパズル」、海外ではKen-KenとかMathdokuの名前で知られるパズルそのまんまなのですが、問題のバリエーションを増やすために、このゲームだけの追加ルールが幾つか盛り込まれています。元々は、宮本哲也という算数の先生が、子供達が面白く算数能力をアップ出来る方法を、として考案したものらしいです。日本では、書籍が数冊とDS版ソフトが、学習研究社から発売されています。

このソフトは英語版しか存在しませんが、ルールさえ理解していれば、そこそこの英語力で大丈夫だと思います(まず体験版で確認するのが吉)。価格は、Steamだと定価でも$14.99、2010年2月に発売予定のパッケージ版は、米国Amazonで$19.99。問題数は20,000オーバーだそうで。……ぐふっ。

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このパズルの盤面は、太線で区切られ、別々の色で塗られた、幾つかの部屋に分かれています。そして、その各部屋の左上に、小さな式が書いてあります。パズルの目的は、以下の条件を満たすように、各マスに数字を入れていく事。

○縦横ともに、一列には同じ数字は一つしか入らない。
○それぞれの部屋には、式が成立するような組み合わせで、数字を入れる。

例えば、式が「2=」の場合、そのマスにはずばり2が入ります。マスの数が3つで、式が「6+」なら、3つの数字の合計が6になるように、数字を入れます。マスが一直線に並んでいる部屋であれば、当然ながら、入る数字は1と2と3の組合せしか有り得ません。式のバリエーションには、いわゆる四則計算の他にも色々とありますが、割愛。

つまるところ、論理思考能力と計算力の両方を問われるパズルでして。算数能力を鍛えるモノとして良く出来てるなー、と素直に思いますが、そういうのを抜きにして、純粋にパズルとして面白いです。意外と高度な解き筋も色々とありそうですし。使われる式の種類が多いため、問題や解き味のバリエーションも豊富です。

また、特殊な盤面も2種類用意されています。うち一つの「Hidden Cage」では、部屋分けが不完全な状態でプレイヤーに提示されるため、まずはどう部屋が分かれているべきなのかを、考える必要があります。

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残念な事に、この部屋の分け方については、複数解が存在する問題も、結構あります。実は、画面写真の問題も、そう。数字の方はちゃんと単一解になっているし、理詰めで確定出来るんですけどね。数字さえ埋めればクリアになるんで、遊ぶ上で問題にはならないんですが、やっぱり残念。

全体のゲーム進行は、殆んどのパズルゲームと同様に、エリアを一つずつ解禁していくタイプ。しかし、新たなエリアを解禁する条件が、いつでも挑戦出来る「チャレンジパズル」を1問解くだけと非常に緩く、大きなストレスにはならないでしょう。エリアあたりの問題数もかなり多いし。問題を解いていく順番は、かなり融通が効きます。

全体的に、細かいところまで気が配られていて、隙が無い。プレイ環境は優秀、ヒント機能も、答えそのものを言わないのに痒いところに手が届く、素晴しい出来映え。最近流行の実績にも対応。などなど。ペンパ好きには、英語版である事を除けば、何のためらいもなくお勧め出来ます。

ちなみに、最初は幾つかある支援機能が全てオンになっているので、知らずに遊ぶと「何?このヌルい仕様」と思っちゃうかもしれませんが、設定次第で完全自力仕様への変更が出来るので、ご安心を。

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2010/01/10

Braid(アクションパズル)

明けましておめでとうございます。皆様は、どのような年末セールをお過ごしになったでしょうか。自分は、Steamの大型安売りセールでゲームを大人買いしてしまい、こういうのは子供買いと呼ぶ方が正しいのではないか?と悩まされる日々を過ごしております。しかし、ここまで安いと、良い事なのか悪い事なのか、判断が難しいですな。

というわけで、今回紹介するのは、そんな子供買いした中の一本。「Braid」という名前のアクションパズルゲームです。元々はXbox360用にダウンロード販売されたもので、現在ではWindows、MacOSX、PS3にも移植されています。日本語版は、自分の知る限りでは、Windows版とXbox360版のみ。PS3は、そのうち日本語版が出るでしょう。たぶん。

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ゲームシステムは、まんま「スーパーマリオ」なジャンプアクションに、パズル要素を足したもの。最初のワールドは、ほぼ純粋なジャンプアクションですが、それ以降はパズルがメインで、「パズルを解くのに手先の技術も必要とされる」感じ。

面数は全部で37で、全体が6つのワールドに分かれています。最後のワールドへ行くには、それまでのワールドで、あちこちに置かれているジグソーパズルのピースを全て集め、絵柄を完成させる必要があります。で、これらのピースが、頭を使わなければ行けないような場所に置いてあるわけです。

パズルの要となるのは、主人公が持つ「時間を巻き戻す」能力。これは、シフトキーを押している間だけ、ほぼ全てのモノの動きが逆再生される、というもの。2つめのワールドから、巻き戻しの影響を受けないオブジェクトが登場するようになり、時間を巻き戻しても、完全には元の状態には戻らなくなります。というわけで、こういったオブジェクトの利用方法が、パズルになっています。

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その後のワールドでは、更にそれぞれ別個のルールが一つ追加され (特殊能力が一つ増える、など)、仕掛けがよりトリッキーなものとなります。つまり、ワールド毎にプレイ感覚がまるで違う。また、それぞれのパズルで使われているトリックはそれぞれ違っており、似たような解き方をするパズルは殆んど存在しません。ボリュームは少なめですが、密度が高く、プレイ後の満足感が妙に高いです。

難易度は、中盤まではそんなに難しくありません。終盤は、パズル慣れしていない人には、相当に難しいかも。アクションもかなりシビアではありますが、こちらは簡単にやり直しが出来るので、そこまで難しい印象は受けません。

なお、隠し要素として、合計7つ隠されている「星」を全て集めると、真のエンディングが見られるようになります。但し、達成の難易度はかなり高め。見付ける事自体が、相当に難しいです。(実は、自分もまだ、一つとして見つけられていない……)

ゲーム性と直接には関係ありませんが、ストーリーもなかなかに興味深い内容です (無視しても十分に楽しめるけど)。物語自体はシンプルなんですが、文章表現において直接的な描写が少なく、含みがある、或いは暗喩と思しき表現が多め。なので、英語慣れしていないと、意味を理解するのは難しいです。理解出来るまで、繰り返し読む根性があれば大丈夫……と思いますが。日本語版を購入するのが無難でしょう。

小品だし、プレイ時間も短めですが、内容の密度はかなり高く、濃厚です。文句なしにお勧め。

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