るぷぷキューブ ルプ★さらだ DS(DS用パズルゲーム)
お久し振りです。今回は、DS用の本格派パズルゲームの紹介。
まあ、何はともあれ、まずは紹介ビデオをどうぞ。
ビデオを見ればお分かりのように、とりあえず「キャラゲー」です。……なのですが、それでいながら、ゲーム性がガチンコでストイックな作りという、ある意味マニアック極まりないゲームです。キャラクターに興味が無い人でも、パズルが好きなら、激しくお勧め。
「キャラ」の方は、竹本泉氏による漫画「ルプ★さらだ」が原作。
竹本泉氏は、80年代から活躍されている漫画家さんです。少女漫画家(註:本人は男性です)らしい、可愛らしくほのぼのとした雰囲気のある絵柄と、「可愛らしくほのぼのとしてはいるが、どこかシュールな話」の組み合わせで、カルトな人気を獲得しています。あと、本人がSFファンなので、SF的な(特に古典SF的な)ガジェットも、作品中に良く出てきます。
このゲームは、竹本泉氏による短編物語が、フルボイスで楽しめる事も特徴の一つなのですが、何と言うか、パズルと全く繋りがありません(笑)。「パズルを解かないと、話のオチが見られないヨ」というだけの、ふざけた仕様。でも、妙に気合が入っているという。いやまあ、別に良いけど。
しかし、このゲームの「キャラゲー」としての最大の特徴は、全12曲に及ぶ、歌つきのBGMでしょう。全部、竹本泉氏による作詞で、ほのぼのとシュールが同居する、極めてインパクトの強い楽曲に仕上がっています。このBGMに脳をやられたゲーマーは、数多し。……本気で邪魔に感じる人が多いかも知んない。(音量調節出来ます)
さて、本題となる「ゲーム」としての紹介です。
ルールを分かり易く説明すると、「倉庫番」のように上手にキューブを動かしていき、「ぷよぷよ」のように同じキューブを 3つ以上くっつけて消していきます。特殊なキューブも多数用意されていますが、長くなるので、紹介は割愛。ビデオで確認して下さい。サイドビューなので「アクションパズル」っぽく見えますが、実際にはアクション性は一切なし。完全な思考型のパズルです。
この手のパズルとしては、「複数のキューブを一度に押せる」などなど、行動の制限が緩めなのが特徴。これ、一見すると「お気軽仕様」っぽく感じられますが、実際にはむしろ曲者。行動の自由度が高い分、定石となるテクニックも、その応用バリエーションも、かなり豊富。奥が深いです。最後のほうの問題でも、新しい応用テクニックが登場したりして、ビビります。
用意された問題は、これまた良く出来ていまして。たまに変なのもあるけど。ちゃんとゲームシステムが持つ奥の深さ、多彩さが有効利用されていると言いますか、とにかく、解き味のバリエーションが豊富。遊んでいて、全然飽きません。
難易度の面でも、いかにも入門者向けの、簡単極まりないものから、「これ、絶対バグだろ」と言いたくなるような難解極まりないものまで、実に幅広い。全体的には、特に難解という程でもなく、半分くらいなら、頑張れば誰でも解けるかと思います。ただ、全問コンプリートは、とんでもなく難しいです (自分も、まだあと 30 問くらい残っている)。まあ、別に急ぐ理由もないし、まったり、ゆっくりと解いていけば良いんじゃないでしょうか。
ちなみに、問題数は、通常モードで 360 + 隠しの 12問。あと、オマケモードに、なんと 3200問。オマケモードは、どうやらコンピュータで自動生成させているらしく、面白さの点では、きっちりと設計された問題にかなわない物が多いですが、それでもまあ、これだけボリュームがあれば十分でしょう。
全体的に、地味で、どことなく古臭い印象を受けるゲームではありますが、素直にじっくりと面白いパズルで遊びたい、と考えている人には、文句無しにおすすめ。あまり出回っておらず、田舎のゲームショップでは、まず見掛けないようですが、ネットショップでは結構ふつうに買えます。高くても、定価で買えます。
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