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2005/11/15

Civilization IV とは、そもそもどういうゲームなのか?

最初にニュース。Civ4 って、3D グラフィックエンジンの都合でマックには移植されないんじゃないかなーと、ほぼ断定しちゃってたんですが、出るじゃん。意外すぎ。発売予定は来年の年頭ですって。

閑話休題。何と言うかアレですね。システムの解説に関しては、自分が頑張ってグダグダ書くより、ひろせ あきら氏のサイトを読んでもらった方が百倍マシって感じですな。というわけで、今後は方向性を変更して、Civilization を知らない人を泥沼に落としてしまえるよう、概論とか感想とか、そういう部分を扱う事にします。

ひろせ あきら氏の Civ 系ゲーム関連ページ

そういうわけなので、今回は予定を変更して、そもそも「Civilization IV とは、一体どんなゲームなのか?」という話題。

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Civilization は、一言で表現すると「歴史シミュレーションゲーム」です。時間軸で言えば、石器時代の末期からほんの少し近未来に至るまでの人類(文明)の歴史が、ゲームとして面白くなるようアレンジされた形で、展開します。なお、舞台となるマップが毎回ランダムに生成されるなど、現実の歴史が写実的に再現される、という展開にはまず間違いなくなりません。実際に歴史を動かしてきた理屈を元に、リアルな「架空の歴史」を構築して遊べるというのが、このシリーズの基本コンセプトです。

プレイヤーの目的は、自分の「文明」を上手く運営、管理して、他のライバル文明との競争に勝つ事です。つまり、高名な「シムシティ」のように、プレイヤーが好きなように目的を設定して楽しめるゲームではなく、あくまで競争に勝つ事を目的として楽しむゲームです。理由は追々書いていきますが、戦争ゲームというよりも、競争の概念がある「経営シミュレーションゲーム」と言った方がしっくり来るでしょう。

ここで面白いのは、勝利を掴むまでの道程、手段が幾つも用意されている事です。普通の戦略ゲームのように、他の文明を軍事力で制圧していくという手段が使える一方で、例えば「最も優れた文化圏を構築した」事でも勝利を収められます。他にも、科学技術や外交といった分野で勝利を収める事も可能となっています。

具体的には、分野ごとに一つずつ「勝利条件」が用意されていて、そのどれかを最初に達成した文明が、そのゲームで勝利したと見なされます。つまり、勝利条件は幾つもありますが、分野毎に個別の勝者が判定されるわけではなく、評価されるのはあくまで一人だけ。

それ故に、例えばプレイヤーが文化での勝利を目指す場合には、他の文明の「文化的な進歩」だけでなく、軍事力や科学技術といった分野での成長にも目を配り、時には上手く牽制する必要があります。

なお、Civ4 ではプレイ開始前の設定で、気に入らない「勝利条件」を無効にする事も出来ます。なので、軍事面での勝利以外を全て無効にして、シンプルな競争を楽しむ事も出来ます(まあ、それでも攻略法が単純化されるわけじゃありませんけど)。

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というわけで、 Civization シリーズはライバルと競いながら自分の文明(と言うよりは帝国)を発展させていくゲームなのですが、そのゲームシステムとして組込まれた要素の中で、ひときわ面白いのが「外交」です。これのお陰で、Civ4 は単にライバルより早く自国の国力を延ばして行けば良い、というゲームでは無くなっています。

詳しくはまた後の機会に書きますが、 Civ4 の外交は、変な表現ですが、相当に「手強い」です。例えこちらが軍事力で優勢に立っていても、高圧的な態度に出て大丈夫とは限らない。と言うか、あまり高圧的な態度には出られません。軍事力で優勢に立っている状態は他の(全ての)文明の反感を招き易く、下手すると自分の文明だけが外交的に孤立して、他文明の連合から一斉に宣戦布告される、という結果を招きかねません。かと言って、こちらが下手に出てばかりでは、相手に塩を送るだけで無意味です。

誤解を避けるためにフォローしておくと、これは「丁度良いさじ加減に調整する必要がある」という意味ではありません。選択肢が多く用意されている中で、どれが正解かは状況に応じてコロコロ変わるんです。だから、状況を正確に把握して正解を導きだすのが楽しいのであり、また裏の顔と表の顔を上手く使い分ける必要のあるシニカルさが楽しいのであります。

敢えて乱暴にまとめると、 Civ4 では国力に差がついたからといって楽になるわけではなく、むしろ新たな困難が待ち受けているわけです。これには、一度差が付いたら巻き返せないという状況を回避するものという役割があり、ゲームデザイン、ゲームバランスという視点でとても重要な要素であるのですが、率直に言って、そういう理屈を抜きにして面白いです。スゲむかつくけど。

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といったところで、今回はここまで。次回こそは、前回の予告通り、戦争についての文章を書いてみたいです。

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