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2005/03/29

Europa Universalis 2の AAR

えーと、まず。御免なさい、前回に嘘を書いちゃいました。Hearts of Iron 2は日本語版の発売が予定されています。ひょっとして、前作が開発中止になったのは、リンク先に書いてあったようにイデオロギーがあれこれって訳でも無かったのかしら?

閑話休題。前回、「まだルールを覚えている段階でし」とか書いてますが、具体的には、国内の経済状況をどうやって成長させるのか、或いはコントロールすれば良いのかがサッパリ分からなくて、ずーっと困っておったわけです(別に他の要素を無視していたわけではなくて、「とにかく経済をコントロール出来ない事には何も始まらない」と思い込んでいたのです)。で、公式フォーラムの FAQを何度も読んでようやくピンと来たんですが、このゲームの経済って、プレイヤーがしっかり管理するんじゃなくて、全体的には自然の流れに任せるしかない、というスタイルなんですね。あ、勿論、プレイヤーの行動が全く影響しないって事はありませんが、どちらかと言うと、経済の成長をコントロールするんじゃなくて、経済の状態を安定させるのがプレイヤーの(主な)仕事、という感じです。

んで、実のところ、ルールの理解で詰まっていたのは本当にこの部分だけだったので、現在は実験メインで本編を進めています。というわけで、せっかくだから現時点で進んでいるところまでの AAR(After Action Reportの略。日本語では「リプレイ」と呼ばれますが、全世界レベルでは AARの方が一般的らしい)を書いてみました。

The Grand Campaign Castilla 1419-1454

今回は、「初心者に一番お勧め」であるらしいカスティーリャ(註:後に Aragonを併合してスペインとなる国)でプレイを開始。サクッと 1454年まで進みました。

以前、序盤だけを何度かプレイしてみた時に、かなり序盤に隣のポルトガルから軍事同盟のお誘いが来て、なおかつポルトガルが北アフリカの国に戦争を仕掛けるため、自国もその戦争に巻き込まれる事が判明しておりました。ので、今回はまず、その展開を避けるために手を打ってみました。

具体的には、さっさと隣国 Aragonと同盟を組んでしまいました。EU2では、一つの国が同時に一つの同盟にしか加盟出来ないため、この状態ではポルトガルが同盟を持ち掛けてくる事が出来ません。当然ながら、ポルトガルの起こした戦争に巻き込まれる事もなく、ただただボーッとしていられるのです。あと、自国が同盟の盟主となる事で、外交面で積極的に動き回って遊んでみよう、という目論みもありましたね。

そのポルトガルは、件の戦争が終結した頃を見計らって同盟に誘いました。取り敢えずはイベリア半島同盟を作ってみようという方向で。

しかし、そのしばらく後に Aragonがすぐ北にある Navarraに宣戦。同盟があるので参戦しない訳にはいきませんが、カスティーリャとしては特に Navarraと戦争する理由もないので、さっさと和平。むしろ、この国を同盟に誘ってみたら面白そうだという気分に(註:その後の外交による属国化、外交的併合という流れを見越しての判断)。しかし、Aragonが長々と戦争を続けたせいで、それはなかなか実現しませんでした。

Navarraに対して手を出せないので、ゲーム開始時から持っている植民地、カナリア諸島に植民をバンバン派遣して人口を増やし、「自国の都市」にランクアップさせてみました。そうこうしている内に Aragonとの戦争が終結、即座に Navarraを同盟に組み込みます。時折贈り物などをして関係を向上させつつ、イベリア半島南端にある Granada王国について思案してみました。

Granada王国はイスラム教シーア派による国家で、史実ではカスティーリャが Aragonと統合して誕生したスペイン王国によって、1492年に滅ぼされています。どうせなら史実に抗ってやろうではありませぬか。というわけで、まあ戦争は仕掛けたんですが、和平交渉で「属国化」して、将来的に外交による併合に繋げてみました(註:後述しますが、これは失敗)。しかし、これは上手く機能せず。なんか、Aragonが Granadaに宣戦しやがりました。Aragonからの要請を受けても断わっても駄目な方にしか働きません。というわけで、ロードしてやり直しました。流石に。

....て言うか、実はこれ、そもそも属国化した事自体が間違いだったんですけどね。何故なら、イスラム教の国家とキリスト教の国家を、外交で併合する事は出来ないからです。ゲームのルールでそうなってるとか言う以前に、常識で考えたら当たり前の事ですよね。ええ、間抜けでした。

というわけで、ゲームのルール上、一回の戦争だけで Granada王国を軍事併合する事は出来ないので、二回戦争を仕掛けて Granada王国を滅亡させました。何と言うか、史実とは50年くらい時期がずれただけでしたね。うーん。

いや! まだ史実に抗える箇所は残されています。史実では、Granada王国を併合した後、時のスペイン国王イザベル一世の「イスラム教徒はカトリックへの改宗 or Die」な政策により、ものすごーく血生臭い展開となってしまうのですが、自分は既にイスラム教への寛容度を高めに設定してあるので(註:カスティーリャは、自国内にイスラム教徒を抱えているので、この様に変更した)、多分大丈夫です。....歴史イベントが待っているような気もしますが。

とまあ、現時点ではこんな感じです。もう少し経つと植民地時代となり、スペインの黄金時代が始まるわけですが、さて、一体どうなる事やら。

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2005/03/23

Europa Universalis 2と Hearts of Iron 2

Europa Universalis 2ですが、cedegaだと微妙に「完全に動作する」とは言えない状況でして。具体的にはごく稀に一つの楽曲ファイルを演奏し終わった後、次の楽曲の演奏が開始されず、そのまま効果音しか出ない状況でゲームを続ける羽目になります。ちなみに、シナリオ選択画面でタイトルの曲が終わるまで粘ると、確実です。

それが cedegaのオプション設定でどうにかならんか? と散々踏ん張ってみたんですが、EU2本体か、cedegaのどちらかがバージョンアップしないと無理っぽい。という結論になりました。あ、ちなみに本家 Wineでは起動しません(20050211で試した限り)。

と言うわけで、現在は素直にルールを理解する事に集中しております。「まだその段階かよ!」と思われるかもしれませんが、はっきり言って、EU2はこれがものすごーく大変なのです。説明書の出来が今一つな上(わりと肝心な情報がスパッと抜けていたりする)、インターフェイス周りの出来も今一つで、ゲーム中に表示される情報の意味が掴み辛い。なおかつ、チュートリアルも本当に基礎の部分しか教えてくれない。取り敢えず、公式フォーラムの FAQには一通り目を通しておいた方が良いでしょうね。


....とかいう段階なのに、ウッカリ同社の Hearts of Iron 2を購入しちゃったのであります。いやその、二次大戦もので遊びたいという要求がフラッと。このゲームは、EU2のシステムをそのまま二次大戦に持って来たようなゲーム(当然ながら、実際には色々とルールが違うんですが、全体の方向性は同じ)ですが、むしろ「1936年から1947年までの世界史を再現した」と表現するのが正解っぽいような。究極の目標は「戦争に勝つ」事ではなく、「この激動の時代を乗り越える事」という感じです。あと、例によって当時実在した「全ての」国でプレイが可能なので、大国が大規模な戦争に巻き込まれていくのを傍目に見ながら漁夫の利を狙う、といった楽しみ方も出来ます。

というわけで、とりあえずチュートリアルを一通り遊んでみただけなんですが、これ、かなり出来が良いです。データの多さ、細かさは相変わらずなんですけど、関連する情報が纏まって表示されるので、かなり把握し易くなっています。また、自分は前作を遊んでいませんが、システム面でやたら細かい大量の管理作業が必要とされた部分も改善されているとの事。

あと、この作品には、特定の戦闘をモチーフにしたショートシナリオも幾つか用意されています。これらでは、その戦闘の舞台となった地域以外は完全に無視されるので、普通の戦略級ウォーゲームのように遊ぶ事も出来ます。

実は EU2もそうなのですが、Paradox社のゲームはシステム内部でかなり細かい計算が行われているので、マニアにしか遊べないゲームだという印象を受けてしまいますが、実際にはわりと大雑把にその傾向を把握するだけでも遊べてしまうので、意外と敷居は低いのですよね。流石に初心者でも大丈夫とは言わんけど。細かい部分は、遊んでいく内に少しずつ慣れていけば良いのです。

ところで、前作の日本語版が開発中止になったという経歴があるので、今作も日本語版は出ないでしょう。


...おっと、忘れてました。Hearts of Iron 2を cedegaでプレイする場合は、cedegaの設定ファイルに

[AppDefaults\\hoi2.exe\\memory]
"MemoryLayoutOverride" = "0x10000000"

という行を追加しておきましょう。そうしないと、シナリオを選んでさあゲームが始まるぞー!って時にデスクトップに落ちてしまいます。

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2005/03/15

Darwinia

公式サイト : www.darwinia.co.uk

darwiniaというゲームのデモで遊んでみました。実は、随分前からスクリーンショットだけは公開されていて、その独特のビジュアルに思い切り引き込まれたものの、どんなゲームなのか全然分からんので、取り敢えず気になっていたゲームでした。

身も蓋も無い言い方をしてしまえば、ゲームとしてはシンプルな RTSです。リソースの確保という概念もなく、限られたユニット数を、どんなユニットに割り振るのか? という点で悩むゲームっぽい感じ。てか、デモ版で用意されている面は、コンピュータ相手に戦略や戦術の駆け引きを楽しむというより、目標を達成するにはどう行動すべきかを考えるという、アクションパズルっぽい印象の方が強いです。....実は RTSじゃないのかも。

あと、生産の際にマウスジェスチャーを使うなど、インターフェイスが独特。また、戦闘部隊は直接操作することになるので、アクションゲームの要素も混じっています。

とまれ、デモ版はチュートリアルも兼ねているし、ファイルサイズもそんなに大きくないので、実際に触ってみてください。Linux版の公開も予定されているようなので、それを待って購入してみるつもり。

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2005/03/14

Day of the Tentacle

ここ最近はご無沙汰しておりましたが、実は Ultima IVで遊んでいた....のではなく、LucasArts社の Day of the Tentacleをコンプリートしたり、久し振りに Cedegaと取っ組みあったりしておりました。で、今回は Day of the Tentacleのお話。真っ先に書いちゃいますが、このゲームは大傑作ですた。少なくとも、今までに遊んだ LucasArts製アドベンチャーゲームの中では、一番面白かったです。


Day of the Tentacleは、あの Maniac Mansionの続編です。って、知らん人の方が多いですよね。まあ、前作を知らなくても面白いし、実は一作目の完全版も同梱されているので、心配はご無用。前作の紹介は、KtJ Dragonさんの書かれたものが分かり易くて良い感じなので、そちらを読んで下さい。(余談ですが、この人が書かれた「アドベンチャーゲーム史」もまた、非常に面白い読み物です。出来ればこちらも読んでみて下さい)

ストーリー

Dr. Fred邸に居候している Green Tentacleと Purple Tentacleは、家の周囲を散歩していた。その途中、喉が乾いた Purpleは研究所から流れる廃液を飲んでしまい、突然変異により進化してしまう。以前から世界制服の野望を抱いていた Purpleは、これを機に着々と世界征服への道を歩み始めるのだった。彼による世界征服を食い止めるためには、タイムマシンを使って廃液の流出をストップさせるしかない。

Greenの要請により Dr. Fred邸に到着した Bernardとその二人の仲間は、早速 Fred作成のタイムマシンで一日前に戻ろうとするが、途中でマシンが故障し、Bernardは何とか現在(出発した時間)に戻れたものの、一人は 200年前に、もう一人は 200年後に流されてしまう。というわけで、当初の作戦を遂行する前に、現代でタイムマシンを修理し、過去と未来でタイムマシンに何とか電力を供給して彼らを現在に呼び戻す、という事をやらなければならない羽目になってしまうのだった。

レビュー

というわけで、基本的には三人のキャラクターが、それぞれ個別に目的を達成するために奔走する、というスタイルになっています。しかし、3つのエピソードが完全に独立しているわけではなく、むしろ密接に影響し合っています。タイムマシンは故障しているものの、タイムトンネルは開いたままになっているので、あまり大きくないアイテムならお互いにやり取りする事が可能です(と言うより、交換しなければコンプリート出来ないのですが)。また、時代は違えど、舞台となるのは全て同じ場所、つまり Dr. Fredの家です。と聞いてピンと来た方も居るでしょうが、このゲームの謎解きにはいわゆるタイムパラドックス ネタが幾つか仕込まれています。つまり、過去に取った行動によって歴史が変わり、それより未来の世界における謎解きに繋がっていくのです。

ちなみに、過去の世界では、ジョージ ワシントン、ベン フランクリンといった実在の偉人が登場し、彼らにまつわる史実のエピソード....が、B級映画風にアレンジされて登場します。勿論、桜の木の枝を折るエピソードも。当然ながら、こういったエピソードは過去における謎解きに深く絡んでいます。こういった、シナリオ面でのアイディアの密度の漉さも、このゲームの魅力です。

謎解きの難易度は、かなり高めです。正確には、3つのエピソードを平行して進める上に、わりと自由に進められるように作られているために混乱し易い、という感じですか。アドベンチャーゲームに慣れていないと辛いでしょう。それに加え、本当に一部だけではありますが、微妙に納得のいかない謎(難しいというわけじゃないんですが)もあり、謎解きの完成度だけで判断するなら、このゲームよりモンキーアイランドの方が上でしょう。

しかし、トリックの面白さ、ストーリーの面白さでは、こちらの方が上です(少なくとも自分にとっては)。こういう部分に魅力を感じてしまえば、上記の欠点は殆んど気にならなくなります。


と、疲れてきたので今回はこのへんで。そのうち、本家サイトにきちんとしたレビューを書きます。

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