VDMSound
Heroes3の紹介文を書いていたのだけど、どうにも上手く進まないので、気分転換にこんな文章を書いてみました。
VDMSound (Virtual Dos Machine Sound)は、NT系ウィンドウズのコマンドプロンプトを機能強化し、より DOSに近い挙動を実現するためのプログラムです。中でも白眉と言えるのがサウンドエミュレーション機能で、有名な Sound Blasterシリーズだけでなく、比較的新しい GS音源などもエミュレーションしています。この点だけで言えば、Dos Boxを凌駕していると思います。
誤解を避けるためにあらかじめ書いてしまいますが、実はNT系のコマンドプロンプトでも、DOSのゲームがわりとそのまま動いてしまったりするのです。少なくとも、VESA以降の画面モードを利用しないゲームならかなりの確率で動くんじゃないかと、自分の経験からそう思います。マウスも普通に使えました。ただ、まず間違い無く音が出ません。そりゃそうです、だってドライバが無いんですから。
何はともあれ、音がきちんと出るようになるというのが、VDMSound最大の利点です。と言いますか、手元のソフトは、それ以外の部分を全然気にしなくて良かったものばっかりなので、サウンド以外の機能強化については、正直な話、良く分かりません。一応フォローしておくと、VESAをエミュレートする機能も装備されています。ただ、VDMSoundで提供されるのが、リアルなDOSのそれではなく、俗に言う「DOS窓」のそれだ、という事は覚えておいた方が良いかと思われます。
具体例を挙げて解説します。Ultima8というゲームは、そのままではDOS窓から起動する事が出来ませんし、VDMSoundでも同様です。しかし、ユーザーが作成したパッチを適用する事で、DOS窓からも、VDMSoundからも起動出来る(逆に、ネイティブなDOSモードでは起動しなくなる)ようになります。もう一つ。Ultima4には、ユーザーが独自に作成した、グラフィック強化改造版が存在しますが、これはDOS窓専用のプログラムなので、ネイティブなDOSでは正常に動作しません。しかし、これもVDMSoundでは正常に動作します。
もう一つ覚えておくべきなのが、「VDMSoundは DOSのエミュレータではない」という事です。端的に言ってしまうと、ウィンドウズ自身の環境設定や、BIOSの設定などの影響をモロに受けます。ただ、NT系のコマンドプロンプトは、DOSアプリの起動時に config.sysなどの設定ファイルを読み込むためウィンドウズの再起動が不要ですし、アプリ毎に設定ファイルを用意出来るので、その点では 9x系より楽です。
問題はBIOSですね。最近のマザーボードは機能が豊富なため、これらの機能がコンベンショナルメモリを消費しています。だから、起動条件が厳しいゲームなんかは、不要な機能を上手く外して、コンベンショナルメモリを稼いでやらなければなりません(実際にそういう状況を経験しました)。
実際にゲームで遊ぶには、ゲームにPentium以降に対応させるパッチを当てたり、実行速度を遅くするソフトを組み合わせたりするなど、多少の工夫が必要になるかと思われます。でもまあ、試してみる価値はあるんじゃないですかね。そうそう、俗に言う DOS/V版のソフトが動くかどうかは分かりません。手元にソフトが無いもので。
かなり荒いですが、今回はこんなところで。
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コメント
Ultima8英語版はFONTがすごーく見辛いですよね。あれもExultみたいにWIN32とかLinuxで拡張版が走るようにしてほしいですね(他力本願)。
VDMSoundは面白そうですね。いじり倒せるNT環境が出来次第、試してみます。
投稿: damned | 2004/05/20 20:05