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2004/04/29

Kohan Immortal Sovereigns

というわけで、Kohan : Immortal Sovereignsの紹介です。

このゲームは、米国の Timegate Studiosによって開発された、ファンタジー世界を舞台にしたリアルタイムストラテジーゲーム(以下RTSと表記)です。RTSでは、Age of Empire(以下AoEと表記)シリーズや、それに似たスタイルを持つゲームが人気を集めていますが、KohanのゲームシステムはAoEなどとは大きく異なっており、流行のスタイルを採用したRTSとは全く違うプレイ感覚を持っています。

取り敢えずはまあ、非常に地味なゲームです。画面や演出が地味なら、ゲーム展開もスローなペースでかなり地味。地味なのは別に悪い事ではありませんし、むしろそれはそれで一つの味だと思うんですが、取り敢えず AoEみたいな物を期待してしまうと、かなりガッカリするんじゃないかと。全く別のゲームと考えておいた方が良いです。

Kohanシリーズ最大の特徴は、多くの要素が簡素化され、なおかつ自動化されている点でしょう。例えば、消耗した部隊の回復、都市や資材の管理などは、プレイヤーが明示的に指示してやる必要が一切ありません。内政に関しては、都市にどの施設を増設するかを指示する程度です。かと言って、内政に頭を使う必要が無いという事はなく、むしろプレイヤーの決定がかなり長期にわたって影響を与えるため、きちんと長期的見通しを元に戦略を練る必要があります。ただ、RTSにありがちな、マウス操作の煩わしさが殆んど無いので、ゲームの要である戦闘部分に集中してプレイする事が可能なのです。

で、その戦闘部分ですが、Kohanではユニット六体+リーダーユニットで構成された部隊単位で、ユニットの管理を行います。戦闘中に各ユニットに対して細かく指示を出す事は出来ないので、どのように部隊を編成するか、どのように進軍していくのか、といった戦略、戦術面が、Kohanシリーズで最も大事な部分となっているわけです。

Kohanはマウス操作の忙しさが殆んどないので、一見 AoEなどより敷居が低いように見えますが、実際には物量作戦があまり使えなかったりして、しっかりと戦略の優劣を問われるゲームなので、むしろシビアなゲームと言えるかもしれません。まあ、難易度が低くなるよう設定してマップを自動生成してもらうとかすれば、下手くそでもそれなりに遊べそうな気がしますけどね(自分は、まだキャンペーンシナリオを少し遊んだだけ)。

とまあ、今はまだ少し遊んだだけなので、紹介文はこの程度で。もう少しじっくりと楽しんでから、改めて感想なんかを書いてみるかもしれません。

おっと、そうそう。このゲームは、完全日本語版がサン電子から発売されています。現在では、店頭で見掛ける事は殆んどありませんけどね。デモ版は、英語版ですが、公式サイトからダウンロード出来ますので、まずはこちらを試してみるのが良いかと。

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Syberia2 デモ版

この前紹介したサイトあたりで知った、新しいアドベンチャーゲームのデモ版を試してみました。

Syberia2 公式サイト
デモ版へのリンクも、このサイト内にあります。

デモ版がかなり短かめだったのではっきりとは言えませんが、アイテムを駆使しながら謎を解いていくタイプの、クラシックなアドベンチャーゲームだと考えて良さそうです。本編では、ちゃんと他の登場人物との会話シーンも用意されているらしく、色々な面で典型的かつ純粋ななアドベンチャーゲームだと言えるのかもしれません。

お話は、正直に言うと良く分かりませんでした。どうも、前作「Syberia」の完全な続きとなっているらしくて、公式サイトにあるストーリー解説を読んでも、今一つ理解出来ません。ただ、雰囲気は凄く良さそうなんですけど。

グラフィックは非常に美麗。プリレンダーされたフルCGの背景の中を、フルポリゴンのキャラクターが動き回るという構成になっていますが、背景、キャラクター共にかなり作り込まれています。また、キャラクターの影、舞い落ちる雪など、演出も抜群。

前述の通り、デモ版で遊べる範囲はかなり短かいので、これだけではハッキリした事が言えませんが、ネット上で公開されている感想文などを見た感じでは、デモ版を遊んだ印象そのままに、かなり期待して良さそうなタイトルです。でも、まずは前作の「Syberia」からね。


おまけ:WineX 3.3.1では?
まあ、つまるところ、自分はWineXを利用して、Linux上で遊んでみたわけですが。

結論から言うと、少なくともデモ版は最後まできちんと遊べます。しかし、ムービーが途中で何度も止まったり、キャラクターが喋った後に変なノイズが出たりと、不都合も少なからず見受けられました。

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2004/04/28

カナダのゲーム出版社を紹介

すいません、中途半端な状態でアップしたままになっておりました。

今回は、ちょっと変わった視点から、海外のゲーム事情を紹介、みたいな感じで。

取り敢えずはまあ、カナダにある二つのソフトウェア出版社(後述)へのリンクを。
The Adventure Company
Strategy First

名前を見てピンと来た方も多いかもしれませんが、それぞれが、アドベンチャーゲーム、ストラテジーゲームという特定のジャンル専門の出版社です。と言いつつ、Adventure Companyの方は、幾つものジャンルのゲームを扱う出版社の 1ブランド、という形らしいのですが。

双方に共通するのは、北米大陸に拠点を置きながらも、ヨーロッパでのサポートにも力を入れている点です。つまり、米国あたりで開発されたゲームをヨーロッパで展開したり、逆にヨーロッパ産のゲームを北米大陸に紹介したり、といった業務も行っているわけです。

そもそも、本格派ストラテジーゲームやアドベンチャーゲームは、現在のアメリカでは人気が下火である反面、ヨーロッパでは根強い人気を誇るジャンルであるわけでして。いずれにせよ、ガツンと大量に売れるジャンルではないので、アメリカ国内では開発しにくく、なおかつ国内で発売される可能性も低いため入手が困難だった、らしいです。そういった部分をフォローしているのが、これらの出版社であるわけです。

何はともあれ、こういった出版社が存在するという事実には、アメリカにおける(厳密には少し違うんですが。どっちもカナダの会社だから)ゲームファンの層の厚さを感じます。と言うか、海外ではコンピュータゲームというものが、単なる娯楽以上の「趣味」として、しっかりと定着しているって事なんでしょうね。その意味では、日本のゲーム業界というのは、いくら売上げの面で成熟しているように見えても、まだまだ発展途上なんだなあ、と感じます。

というわけで、マイナーなゲーム出版社の紹介というよりは、単に海外のゲーム事情が羨しいなあというお話でした。

脚注:ソフトウェア出版社とは?
いわゆるソフトハウス(ソフトの発売を行っている会社)の中でも、自社に開発チームを持たず、外部の会社で制作されたソフトの販売などを中心的な業務とする会社を指します。開発会社を子会社として傘下に収めている事も少なくありませんが、そういった細かい話は割愛。

要するに、書籍の世界における出版社と同じような役割を果たしていると考えれば分かり易いかと。開発会社が実際のゲームの企画と開発を行い、出版社が販売や宣伝活動などの営業とサポートを担当する、と。

海外では、このように開発を行う会社と出版を担当する会社が別々、というのがアタリマエになっているようで。こういった出版社で日本でも有名なのは、エレクトロニックアーツと、日本のエニックスあたりでしょうか。ああ、ゲームに関してはマイクロソフトもそうか。

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2004/04/27

Kohan on Linux

またもや体当りな事をしでかしてみました。

有名じゃないけど、一部でこっそりと人気を集めているリアルタイム戦略ゲーム、Kohan Immortal Sovereigns : Special Awarded EditionのLinux版を購入してみました。入手方法は、WineX(DirectX対応を売りにした、シェアウェア版のウィンドウズエミュレータ)を開発しているTransgaming Technorogies社のサイトにおける、ダウンロード販売のみ。

価格は $29.00と、ウィンドウズ版を所持していないのなら、まあお買い得と言えるんじゃないでしょうか。説明書がオンラインマニュアルのみですが。ちなみに、初期バージョンも $19.00で販売されていますが、これから購入するのなら、Special Awarded Editionにしておくのが妥当でしょう。Linux版には、ウィンドウズ版の公式サイトで公開されているパッチも当てられないような気がしますし。

おっと、せっかくだから。ダウンロードするファイルの容量は、合計で150メガバイト程度。ダウンロードに掛かる時間の目安になりますか?


インストールしてみると分かりますが、このLinux版のKohanは、内部でWineXを利用しています。って事は、ウィンドウズ版のKohanを所持していれば、わざわざ購入する必要が無い....かのように見えます。そうです、ウィンドウズ版のKohanは、WineXでは動かないのです。起動直後あたりで固まるんで、プレイ自体が不可能です(環境によって違いがあるかもしれない)。X Window System自体が固まるわけじゃないんで、状態を回復させる事は可能ですが、妙に多くのプロセスが残ったままになるんで、killしていくのが面倒です。敢えて試してみようと思われるのなら、その辺を覚悟の上で。(環境によっては動くかもしれないので、ウィンドウズ版を所持しているのなら、まず試しておいた方が良いかもしれない)

逆に、Linux版をウィンドウズ環境に持って行っても、正常には動作しないらしいです。ネット上でそういう書き込みを見掛けただけで、自分では確認していませんが。とまれ、Linux版のKohanがプログラムの一部書き換えを行っているのは、間違い無い事実のようで。


それはともかく、家のような Plamo Linuxをベースにいじくりまくった変な環境においても、正常に動作しております。今のところ。恐らく、殆んどのディストリビューションで、そのままでも正常に動作するんじゃないですかね。環境によっては、設定ファイルを多少いじくる必要があるかもしれませんが。これだけキチンとした仕事がなされているのなら、お金を出してみるのも悪くは無いかもしれない。欲を言えば、エミュレータを利用しない、NativeなLinux用アプリとして公開して欲しいところですが。今は亡き Loki Entertainment社がやっていたみたいに。

Kohan自体の紹介文は、また今度ね。

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2004/04/25

Pet Shop Boys の来日公演

が、中止になってしまいました。中止です。中止です! 中止なのです!!

ついさっき、ローソンの Loppiで注文しようと思ったら、「売り切れです」などと言われてしまい、たった一日で完売かよ? とかなりブルーになりましたが、ネットで調べてみたら、ワールドツアー自体が中止になったらしいでし。せっかく、DJ Culture(註:湾岸戦争を皮肉った曲)を披露してくれると思って、期待していたのに。へこみまくりです。

落胆のあまり、amazon.co.ukにて、買い逃していた最近のシングルを幾つかと、ベスト盤の限定版、少し前から気になっていた英国コメディ、「Day Today」のDVDをヤケ買い。これで気持ちが落ち着いてくれますかね。

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2004/04/22

Wizardry : Bane of the Cosmic Forge

CDS(Wiz7とも言う)を無事入手したからって事で、久し振りにBCF(Wiz6とも言う)をバキバキ進めてみました。プレイした人にしか分からない事を承知の上で言えば、マウンテンエリアに入ったところから、これからピラミッドに突入するところまで進みました。大体、ゲーム全体の真ん中くらいです。

このゲーム、面白いとか大好きとか書いているわりに、長らく放置されていましたが、それは変な形で「最初からやり直し」をする羽目になったからでして。最初はスーパーファミコン版をプレイしていたんですが、ちょっとしたミスでセーブデータを消してしまい、結構前の段階(辛うじてバックアップが残っていた)からやり直しをする羽目になってしまいました。で、どうせやり直すのならと、IBM-PC版を最初から遊ぶ事にしました。だって、CDSにキャラクターを転送して遊びたいんだもの。

そういうわけで、IBM-PC版を始めた頃は微妙にモチベーションが続かなくて、そのまま放置してしまったわけですが、現在ではスーパーファミコン版を遊んでいた頃の記憶が薄れたためか、素直に面白く遊べております。ちゃんと方眼紙にマッピングしながら、じんわりと遊んでいますよ。と言いたいところですが、実際には勢いに乗ってザクザク進めちゃったりしてます。

しかし、やっぱりBCFは相当に面白いゲームですね。日本人にはなかなか信用してもらえないようなので、しつこく何度でも書きます。「旧ウィザードリィとは別物だ」って良く言われているようですけど、少なくとも自分がプレイした感覚から言うと、BCFの基本的な部分は明らかにウィザードリィそのまんまです。良くも悪くも。その上で、旧ウィザードリィに足りなかった部分を色々と盛り込んで、密度の高いゲームに仕上がっているのですよ。そりゃまあ、ゲームは嗜好品なんで、好き嫌いはあるでしょう。でも、なんで(日本では)ここまで叩かれにゃならんのですか?(実際には、反対意見が目立っているだけのようですが)

しかしまあ、BCFが(一般的なコンピュータRPGと比較して)敷居の高いゲームであるのは事実かも。それでも本格派コンピュータRPGに興味があるのなら、世間での評価を取り敢えず忘れて、一度遊んでみてはいかがでしょうか。今となっては古臭いゲームですが、それはそれとして今でも楽しめるゲームだと思います。問題は入手方法ですか。スーパーファミコン版は、入手が容易かつインターフェイスが改善されているという点ではお勧めなんですが、仕様の変更により、PC版より味気なくなった部分もちらほら。何より説明書に問題があって、あれだけじゃルールがきちんと理解出来ません。微妙だなぁ。

おまけ。せっかくだから、レアな「初期ロット版」のタイトル画面でも公開しておきます。別にどうにかなる訳じゃないんですけど。

snap0000.png

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自分とRPG

何となく思いついたので、自分のRPG(俗にTRPGとも言う方)歴を暴露してみます。


真面目にルールブックを読んだ(けど、実際には遊ばなかった)もの
「混沌の渦」
「Beyond Roads to Lord」
「Tunnels and Trolls」

T&Tは、ルールを殆んど思い出せませんが、それ以外の二つは未だにそこそこ覚えていて、なおかつお気に入り。なのに、何故実際に遊ばれなかったのかと言うと、当時高校生だった自分には、マスタリング能力が一切無かったから。昔の自分は、相当なバカだったのです(今は違うかのような言いぶりだね)。

念のためにフォローしておきますが、自分がこれらのゲームを購入したのは、別に「斬新なルールに魅かれた」とか、そういうルールや世界観の完成度が原因だ、という事は一切ありません。単に、タイトルが気に入ったとか、パッケージイラストが加藤直之氏だったとか、そんなんばっかりです。それでいて、このマニアックなラインナップです。いやはや、偶然とは恐いですな。


実際に遊んだもの
「Dungeons and Dragons」
「ソードワールド」

あー、何とも面白味に欠けるラインナップですね。要するに、周りの人間が遊んでいたのがこれらだったんで、とりあえずは自分もそれに参加して遊んだわけです。ちなみに、自分がこれらのゲームでマスターを担当する事はありませんでした。


実際のところ、自分がRPGで遊んでいたのは、随分と短かい期間に限られます。友人達の間にRPGブームがやってきて、そこはかとなく去っていった、みたいな。少なくとも、「RPGの洗礼を受けた」とまでは言えない状態です。それでもやっぱり、実際に遊んだ事があるってのは、自分に大きな影響を与えているみたいですね。影響が表面化するまで、随分と掛かりましたけれども。

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Wizardry CDS on dosbox

遂に、Wizardry GoldではないWiz7こと「Crusaders of the Dark Savant」(以下 CDSと表記)を入手しましたよ! 今回入手したのは、ちゃんとした紙製パッケージ+マニュアル群に CD-ROM版が同梱されているという、レアと言うか何と言うか、とかく変な構成のパッケージでした。パッケージには、「5インチ版」と書かれていましたよ。

(註:あくまで自分の知る限りですが、確かCDSのCD-ROM版は、普通のCDケース入り+オンラインマニュアルのみの、俗に言う「廉価版」みたいなのしか存在しなかった筈。ただ、Sir-Techではメディアの交換に応じていたみたいなので、多分元々の所持者がフロッピーから交換したんでしょう)

レアと言えば、自分が入手したWiz6こと「Bane of the Cosmic Forge」も、マウスに未対応でタイトル画面が違う(おまけに、ネット上に出回っているパッチが使えない)、レアと言えばレアな初期ロットだったようで。縁があると言っていいのかどうか。


ま、それは置いといて。dosboxでCDSを遊ぶには、ちょっとした工夫が必要なので、今回はその辺りのご紹介です。実際には、damned氏が書かれた文章に、ちょっと補足を追加しただけなんですが。

日本語キーボードで、バックスラッシュが入力出来ない


普通にCDSを遊ぶ分には、恐らく困る事が無いんじゃないか、とも思いますが。とまれ、少なくともウィンドウズ版のdosboxは英語(101キー)キーボードしか想定していないんで、日本語キーボードだとキーに刻印されている文字と実際に入力される文字が異なっていたり、一部の文字が入力出来なかったりします。

と言いたいところですが、実はLinux版では、普通に日本語キーボードが使えます。正確には、Xのキーマップの設定がdosboxにも例外なく適用されている、という事なんでしょうけど、要するに他のX用アプリと同じようにキー入力が出来るわけです。通常は、インストールした時点でキーマップの設定も正常に行われている筈なので、特に設定をいじる必要はありません。これは多分、X Window Systemとウィンドウズの、キーボード関係の仕様の違いが原因なのでしょう。

残念ながら、ウィンドウズ版でこの症状を改善する方法は(恐らく)ありません。damned氏が書いているように、キーボードを買い換えるしか無いんじゃないかと。

効果音が出ない


CDSでは、音楽、効果音それぞれに、利用する音源を設定出来ます。しかし、効果音は PC Speaker(PCに内蔵されていたスピーカー)に設定しないと、まともに鳴りません。正確に言うと、一応効果音は出るのですが、あくまで「オマケ」みたいな感じで、臨場感が台無しです。

この辺の設定方法については、damned氏の文章を読んでいただければ、明解です。で、ここでは更に補足。

このゲームのように、PC Speakerを利用するソフトは、CPUをエミュレートする速度の設定もまた、音質に影響するようです。具体的に言うと、CPUの速度を上げ過ぎてしまうと、音がブチブチ切れたり、ノイズが乗っかるようになります。マシンパワーにも依るみたいですけどね。dosbox 0.60で随分と改善されましたが、それでもCPU速度はほどほどにしておくのが妥当かと。


おまけ:
dosの実機(変な表現ですがご勘弁を)で遊んでいた人には常識でしょうが、CD-ROM版のCDSも、CD-ROMの「w7」ディレクトリ以下のファイルを全てコピーすれば、CD-ROM無しでも遊べます。ただ、一部のファイルは「C:\WIZ-CD\7」以下に置かれている必要があり、この設定を変更する事は不可能であるようです。

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2004/04/21

THE DIG

そろそろ嫌になって来たかもしれませんが、それでもLucasArtsもののアドベンチャーゲームです。なんかこう、一日か二日くらいで一気に最後まで遊べるので、一度始めてしまうと、止まりません。それはさておき、今回紹介するのは、あの Stephen Spielbergが原作を担当した「THE DIG」です。

ストーリー


近未来の地球。やや大きめの隕石が、地球に衝突するコースで宇宙空間を移動しているのが発見された。NASAは三人の宇宙飛行士を派遣し、小型の核爆弾を使って隕石の軌道を変更し、地球を周回させる計画を実行に移した。作戦は無事成功し、隕石の衝突は免れたが、その後隕石を探索していた三人の宇宙飛行士は、隕石内部にある謎の装置から、未知の惑星へと飛ばされてしまう。果たして、彼らは無事、地球へと帰還出来るのだろうか。

レビュー


Spielberg氏は元々、自身が監督する映画向けにこのストーリーを考案したのだそうです。しかし、予算の都合で映画化は実現しなかったため、LucasArtsにこれを元にゲームを作ってみないか、と持ち掛けたのだそうで。

それはさておき、原作が Spielberg氏なので、本格派というよりはエンターテイメント指向のSF作品となっています。高度な技術を持ちながら滅亡した種族とか、禁断のテクノロジーとか、ええ、そんな話です。ベタベタな話ですが、こういったネタが好きなら、きちんと楽しめるんじゃないかと思います。

但し、例によって難易度が高めです。ボリュームもあるし、謎解きにはかなり苦労させられるんじゃないでしょうか。実際、自分も二箇所ほど、どうしても分からない部分があって、ネット上のヒントに頼りましたし。

インターフェイスはかなり簡略化されていて、画面上の対象物をクリックするか、アイテムを使うか、のみです。その代わり、あちこちで様々なアイテムを駆使しなければならなくなったので、一部の謎解きはちょっと分かり辛くなっているんじゃないかと。

最高傑作とされる「モンキーアイランド」と比べてしまうと、やはり少し劣る部分が目に付きます。それでも、「二番目の最高傑作」の座を競えるくらいには完成度の高いゲームですので、アドベンチャーゲームが好きな方には、是非ともお勧めしたい作品です。

余談:
このゲーム、オリジナルはDOS用のゲームとしてリリースされました。しかし、自分は試していませんが、自分が入手したバージョンには、ウィンドウズ用の実行ファイルも同梱されているようです。オンラインドキュメントに「DirectX 6.1以降が必要」とか書いてあったので、間違い無いでしょう。つまり、エミュレータとかが無くても、正常に遊べるのです。
全部のパッケージがそう、という訳ではないんで、少しややこしいですが、イギリスで発売されている、DVDのトールケースに入っている廉価版(これが、自分が入手したバージョン)なら、間違い無いです。それ以外のパッケージについては、全く不明。ネットで検索すれば、多少は情報が入手出来るかも。

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2004/04/16

SAM & MAX : Hit the Road

また LucasArtsもののアドベンチャーゲームです。夏休みの最後に、40日掛けて熟成された宿題の山を、一気に片付けている気分。

ストーリー:


犬の SAMとウサギの MAXは、フリーランスの警察。今度の依頼は、サーカスから逃げ出した、氷漬けにされていた筈のサスカッチを連れ戻して欲しい、というもの。しかし、この事件には様々な思惑が絡んでおり、捜査を進めていく内に意外な展開を見せ始めるのだった。

レビュー:


ゲーム画面から、画面下部のコマンド、アイテム一覧が消えたのは、このゲームが最初だったと思います。このゲームでは、右クリックする度にコマンド(アイコン)が切り替わっていく方式を採用していますが、実はこれが、今一つ使い勝手が悪い。アイコンの意味も分かり辛く、クリックすべき場所が、プレイヤーの想像から少しずれている事も少なくありません。とまあ、正直に言って、インターフェイスの出来はいまいち。

しかし、それ以外は非常に良く出来ています。キャラクターの愛らしさとは裏腹に、ジョークのブラックさは相当なもの。勿論、謎解きにもその影響が出ており、時にはかなり強引な手段を採る必要もあります。って、いつもの事か。プレイヤーが直接操作するのは犬の SAMの方で、ウサギの MAXはアイテムとして「使う」事が出来ます。MAXを使う場面は何度かありますので、適当なアイテムが見当たらない時は、MAXで代用する事を考えてみましょう。ええ、そういうゲームです。

難易度は結構高いです。特に、中盤以降は移動可能な場所が増えるため、何が足りていないのか、何処で何をすべきなのかを把握するのが大変になってきます。それでも、「モンキーアイランド2」と比べると随分とマシですが。一つだけ、変に分かり辛いように感じる謎がありますが、全般的には非常に良く出来ています。充分に「傑作」と呼べる完成度だと言えるでしょう。

ただ、日本人にとっては英文の難易度が大きな壁となるかもしれません。スラングを始めとする、日本人には馴染みの薄い表現が大量に出てきました。素直に言うと、自分も結構多くの文章の意味は理解出来てません。

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2004/04/14

フリーのシューティングゲーム

ゲームついでと言うか。忘れない内に紹介しておこう。

ABA Games

まあつまり、フリーのシューティングゲームを幾つか公開されている方ですな。自分が最初にこのページを訪れたのは、ワンダーウィッチ絡みだったなあ。ま、それはどうでも良いんですが。今となっては。

グラフィックのセンスなども含めて、全体の完成度が高い。実際には、趣味でへこへこ作っているようなのだけど、そんな力の抜けた感じも、むしろ好印象で。

ちなみに、WineX という、DirectX対応を謌ったウィンドウズのエミュレータを導入してみたので、こちらのゲームを試してみたところ、起動しなかったり、起動してもジョイパッドが効かなかったりと、散々な結果に。ソースは附属してるけど、現時点ではコンパイルに成功しておらず。

で、Linux + WineX 3.3.1で動いた記念として、こちらも。

ファミベのよっしん氏のページ

たぶん、それなりに有名なんじゃないかと思われる、超連射なるシューティングゲームが公開されてます。完成度高し。

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WhizzBall!!

ネット上で全く無関係な情報を検索中に、偶然見付けたオンラインのパズルゲーム。一応書いておくと、要 FLASHプラグイン。

WhizzBall!!

どうも、子供向け番組のサイト内に置いてあるようで、このゲームも本来は子供向けに作られたんじゃないか、とも思う。でも、パズル好きなら、大人でも十分に楽しめる出来。と言うか、はっきり言うと結構難しい。

ルールは単純。画面の下に並んでいる装置を全部並べて、ボールを的に当てば良い。装置を置ける場所は限られていて、なおかつ向きを変えたりも出来ないので、分かり易いと言えば分かり易い。ただ、きちんと物理法則をシミュレートしているので、必ずしも見た目から連想されるような動きをしてくれるとは限らない。問題によっては、相当に柔軟な頭の使い方を要求される。

このパズルは、問題作成機能も一般に公開されており、作った問題は即座に他のプレイヤーにも遊べるようになる。というわけで、問題数が異常なまでに多い。難易度も様々。使われているトリックも様々。一度始めてしまうと、つい次の問題、次の問題へと手が出てしまい、ズルズルと遊び続けてしまう。

ただ、問題が選別されているわけではないので、パズルとしての完成度も、問題によって様々。中には、用意された装置を全て使わなくても、目的を達成出来てしまう問題も幾つかある。しかし、そんな場合でも、装置を全て配置しなければ、パズルを解いた事にはならない。これは、個人的にはちょっと引っ掛かるかな。

余談だけど、このゲームは10年ほど前に登場した「Incredible Machines」というパズルゲームに似ている。自分はこのゲームの TOWNS版に結構熱中していたので、なんだか懐かしく感じてしまった。こちらのゲームは、現在でもこっそり続編が発売されていたりするので、興味のある人は、適当に検索してみるのも面白いかと。

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2004/04/07

ScummVMいぢり

今回は、ScummVMの機能を色々試してみたので、結果報告をしておきます。

CDから直接音楽を鳴らすには?


幾つかのDOS版ソフトとTOWNS版ソフトでは、CD-ROMを音楽CDとして利用する事で、高音質のBGMを実現しています。ScummVMはこういったソフトにも対応しており、通常は特に何の工夫もなくBGMが再生されます。もし、上手く再生出来ない場合は、以下の事を参考にしてみて下さい。


  • CD-ROMドライブが一台しか無い場合(恐らく、一台目を利用する場合も)は、音楽再生に利用するCD-ROMドライブの設定は不要です。プログラムが自動的に認識してくれるようです。
  • CD-ROMドライブの設定を行う場合は、ドライブの番号がゼロから始まる点に注意して下さい。
  • Linuxなどでは、CD-ROMドライブがマウントされていると、CDを再生する事が出来ません。最近は、CD-ROMを挿入すると自動的にマウントされるよう設定されている事が殆んどなので、手作業で「umount」コマンドを実行する必要があるでしょう。勿論、この機会に自動的にマウントされないよう、設定を変えてしまうのも一つの手ですが。
  • その事が原因で、ゲームのデータは全てハードディスクにインストールされている必要があります。(この点については、ウィンドウズ版でも同様なのかは不明です)

余談ですが、適当な音楽CDを挿入しても、正常に動作します。つまり、好きな音楽でゲームを楽しめるわけですね。挿入したCDの曲が少なくても、取り敢えず音楽は鳴ります。

また、CDの音楽データをmp3かoggvorbis形式に変換して、ゲームのデータと同じディレクトリに置いてやれば、CDを挿入しなくてもBGMが再生されるようになります。

CDの音楽データをmp3かoggvorbis形式に変換して利用する


この方法を利用するには、ScummVMが mp3 か oggvorbis の片方、或いはその両方に対応した実行ファイルとしてコンパイルされている必要があります。公式サイトからコンパイル済みのものをダウンロードした場合は、たぶんそのままで大丈夫(保証は出来かねますが)。勿論、これらの形式でエンコードするための環境も必要です。

基本的には、普通に音楽CDを吸い出してエンコードし、ゲームのデータと同じディレクトリに置いてやれば大丈夫です。特に設定は必要ありません。

但し、ファイル名は、CDの一曲目から順番に、track1.ogg、track2.ogg というように連番で付けられている必要があります。oggとmp3が混ざっていても大丈夫なのかまでは、確認していません(ライブラリをインストールするのが面倒だったので、oggにしか対応させていない)。

当然ですが、ファイル名にさえ気を付ければ、好きな曲をBGMとして利用出来ます。どのファイルがどの場面で演奏されるのかが分かっていれば、場面に合わせた曲を用意する事も(頑張れば)十分に可能です。

もう一つ。TOWNS版のソフトで遊ぶ場合には、一つ注意すべき点があります。

TOWNS版ソフトから音楽データを吸い出す場合の注意点


TOWNS版のCD-ROMは、一曲目がコンピュータ用のデータで二曲目以降が音楽データ、という構成になっています。ですから、一曲目はエンコードする必要がありません(と言うより、普通は失敗すると思いますが)。

TOWNS版CD-ROMから音楽データを吸い出す場合は、ファイル名の番号を、一つずつ前にずらす必要があります。例えば、CDの二曲目は track1.ogg、三曲目は track2.ogg、といった具合です。こうしないと、プレイ中に再生されるファイルが、一つずつずれてしまいます。良くは覚えていませんが、これはTOWNS本体の仕様が原因だったような気がします。

おまけ:TOWNS版 LOOM で、プチHack


TOWNS版のソフトは、いずれも英語版と日本語版の両方が収録されています。中でも LOOM は、それぞれに別バージョンの音楽(曲自体は同じ)が用意されているという、微妙に豪華な仕様です。個人的には、日本語版で使用されるバージョンの方が好きなので、ScummVMで英語版を遊ぶ際にも、この日本語版の音楽が流れて欲しいと思いました。前述の方法で音楽データを吸い出せば、これが可能になります。

TOWNS版 LOOM では、日本語版が track1.ogg(.mp3) - track8.oggを、英語版が track9.ogg - track16.oggを利用します。まあつまり、track1.ogg - track8.oggを、track9.ogg - track16.oggという名前でコピーしてやれば良いわけです。勿論、Linuxなどなら、リンクを張るだけで十分です。

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2004/04/03

Indiana Jones and the Fate of Atlantis

調子に乗って、どんどん行っちゃうよ。というわけで、今度は「Indiana Jones and the Fate of Atlantis」をコンプリートしました。これは、お話は出来上がっていたものの、様々な理由からお蔵入りとなったインディジョーンズシリーズの四作目をゲーム化したものです。

ストーリーは、タイトルから想像出来るように、アトランティス文明の遺産を巡って、ナチスと対立しつつ冒険を繰り広げる、といった感じです。実は、自分は映画を一つも見ていないんで、インディらしいかどうかを聞かれても、答えようがありません。

シナリオ上の最大の特徴は、序盤を終えると3つに分岐する点です。これら3つのコースは、それぞれ「ヒロインと行動する」「一人で謎解きに挑む」「腕っぷしで突き進む」という特徴を持っており、大雑把なストーリーには変化が無いようですが、先に進むためにやるべき事(つまり、謎解きなど)は結構大幅に変化するようです。一つのコースをコンプリートするだけでも十分なボリュームがあるんで、何とも贅沢な作りです。あ、ちなみに、自分はヒロインと共に行動するコースでしかコンプリートしていません。「一人で謎解きに挑む」コースでは、更に多くの謎解きが待ち受けているようです。

また、このゲームでは、コマンドを使った通常の謎解きの他にも、会話で正しい選択肢を選ぶ必要があったり、格闘シーンがアクションゲームになったり、様々な乗り物や機械を操作する場面があったりと、とにかく色々なシチュエーションが用意されていて、ゲーム展開がかなり賑やかです。かなりエンターテイメント性が高い作りなので、「LOOM」と並んで、一般人にも十分にお勧め出来るゲームだと思います。

但し、謎解きの難易度は、このゲームもやはり本格派アドベンチャーゲームである事を彷彿とさせます。つまり、結構難しいです。それでも、「モンキーアイランド2」と比較すると控えめに抑えられており、素直に「謎解きに頭を悩ませるのが楽しかった」と言えるレベルです。要所にムチを使う場面がしっかりと用意されているのは、ファンなら大喜びかもしれません。中には、難しいと言うより単に面倒な部分もありますが、目を瞑っても良い程度だと思います。

あと、このゲームには、いわゆるハマリ(絶対に先へと進めない状況に陥る事)はありませんが、ゲームオーバーはしっかりと用意されており、格闘で負けたり、一部の会話では選択を誤ると、そのままゲームオーバーとなります。とは言っても、格闘はコツを捕めば簡単ですし、「腕っぷし」コース以外では、逃げれば済むようです。会話についても、ゲームオーバーになる選択肢は、見ただけで「あ、これはヤバイな」と分かるようなもので、普通に考えれば逃げられます。だから、特に気にする必要は無いかと。

何にせよ、こういった難しいゲームは一般層には向かないというのが一般論ですが、少なくともこのゲームに限定して言えば、たまには散々悩み抜いてみるのも一興じゃないかな、と思います。難しくても、理不尽な謎解きはありませんからね。そういう難しさも含めて、かなり良く出来た、楽しいゲームでした。

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