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2004/03/25

ScummVM

皆さんは、Lucas Artsというゲーム制作会社をご存じでしょうか? これは、George Lucas が設立したゲーム会社で(註:Lucas自身は、ゲーム制作には関わっていません)、いわゆるスターウォーズもののゲームは、殆んどがこの会社の手によるものです。その一方、Lucas Artsは古くから良質のアドベンチャーゲームを数多くリリースしており、その殆んどは「アドベンチャーゲームの名作」として、マニアから熱狂的な支持を受けています。その中には、脚本が執筆されたものの映画化に至らなかった、インディージョーンズの「4作目」をゲーム化したものも含まれています。

今回紹介するのは、そんな Lucas Arts製アドベンチャーゲームを、最近のOSで遊ぶためのプログラムです。まあ、xu4と同じようなもんですね。xu4と同じく、実際にゲームで遊ぶためには、オリジナル版のデータが必要となります。

Lucas Arts社製のアドベンチャーゲームは、Scummシステムという共通のプログラム(という言い方は誤解を生みそうですが)で動いています。つまり、このScummシステムを移植してしまえば、殆んどのLucas Artsアドベンチャーゲームを、色々なプラットフォームで動かす事が可能になってしまうわけですね。というわけで開発されているのが、ScummVMというソフトです。

ScummVMの公式サイト

ちなみに、Scummシステムは何度もバージョンアップされていますが、ScummVMはこれ単体でほぼ全てのバージョンに対応しています。比較的最近の、ポリゴンを利用したソフトには対応していませんが、そうでないソフトは、機種を問わずに殆んどが動作するようです。但し、ソフトによっては、まだ動作が完璧ではありません(一応それでも、殆んどのゲームはコンプリート可能であるようですが)。

なお、ScummVMは、プレイ中のCD-ROM交換には対応していないため、一部のソフト(本当に一部だけですが)は、データをハードディスクにインストールする必要があります。また、データの一部だけをハードディスクにインストールするタイプのソフトは、全てのデータを手動でインストールするか、逆に全てをCD-ROMから読ませる必要があります。あと、CDから再生される音声は、mp3ファイルなどに変換する必要があるそうです。このように、幾つかのソフトは遊ぶために一工夫が必要となります。ちょっと面倒な点ではあります。

その反面、ScummVM最大の利点は、このオリジナル版データの「機種を問わない」という点にあります。端的に言ってしまうと、ウィンドウズのみで発売された「Curse of Monkey Island(モンキーアイランド3)」も、例えばLinux上で遊べてしまうのです。更になんと、日本のみで発売された、FM TOWNS版にも対応しています!驚くべき事に、一部のTOWNS版ソフトは、日本語による表示にも対応しています!!但し、TOWNS本体に内蔵された日本語フォントデータが必要となるので、ちょっと敷居が高いかな、という気はしますが。まあ、全てのTOWNS版は、日本語版と英語版が両方収録されているという豪華仕様なので、取り敢えず英語で遊ぶ事は可能なのですが。

いや、これは本当にびっくりしました。と同時に、相当に嬉しい知らせでもありました。と言うのも、「インディージョーンズ最後の聖戦」など、TOWNS版しか所持していないソフトが何本かありますし(LinuxにはTOWNSエミュが存在しません)、前述のモンキーアイランド3も、ウィンドウズエミュレータでは満足なスピードが出ないだろうと、Linuxで遊ぶ事を殆んど諦めていたからです。と言うわけで、いよいよウィンドウズが不要になってまいりました。ふふ。

それはさておき、インストールして「Full Throttle」というゲームを試してみました。購入したのは随分と前ですが、これまで満足に遊べる環境が無かったため、放置しておりました。結論から言うと、満足に遊べております。確かに字幕がグラフィックの陰に隠れてしまったりと、一部に不都合が発生していますが、取り敢えずプレイに支障が無いレベル。何と言いますかこう、凄いですよ、これ。

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