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2004/03/30

Monkey Island 2 : LeChuck's Revenge

無事「Full Throttle」を終えたので、引き続き放っておいた「Monkey Island 2 : LeChuck's Revenge」をプレイ。無事、コンプリートいたしました。いや、正直に言いますと、どうしても分からない場所が幾つかあったので、ネット上で公開されているヒントの助けを借りて、どうにかコンプリートに漕ぎつけた、といった感じです。てか、このゲームはあまり自力でコンプリートしようって気にはなれないですね。

ストーリーは、前作で幽霊海賊ルチャックを倒した主人公ガイブラシが、もっと大きな冒険を求めて、たまたま耳にした伝説の財宝「Big Whoop」を探す、といった感じのものです。タイトルにあるように、ルチャックも復活して、ガイブラシの行く手を阻みます。

取り敢えずはまあ、謎解きの分量が前作よりも大幅に増えています。ただ、それによって、やたらと手順が多くて面倒臭いゲームになってしまっているような気がします。それに、理不尽に感じる謎も多いような気が。

そんなわけで、一つの目標を達成するだけでも大変なのですが、第2章では複数の目標を同時に達成していく(自由に進行させられる)ようになっているため、とんでもなくややこしい事になっています。初めから殆んどの場所に移動可能で、いきなり大量の謎がプレイヤーに提示されるので、どの謎がどの目標と絡んでいるのか、今現在なすべき事(出来る事)が何なのかを把握するのが、相当に困難です。アイテムの数も膨大で、手持ちのアイテムだけでどうにかすべきなのか、それともアイテムが足りていないのかが判断出来ません。

冷静に考えれば、結構良く出来た、少なくとも個人的に気に入った謎も少なくないんですけどね。それでもやっぱり、全体的には「妙に陰険なゲームだったなぁ」という感想になってしまいます。しかも、これだけ苦労させられた割に、エンディングが今一つ。

繰り返しになりますが、このゲームは全て、或いは殆んどが駄目って事はないです。むしろ、実際に比較してみたら、気に入った点の方が分量が多いかもしれません。でも、このゲームは「気に入った部分だけをかい摘まんで味わう」という事が出来ないんで、どうしても印象が悪くなってしまうのです。積極的にお勧めはしません。このゲームに手を出すのは、他のLucas Arts製アドベンチャーゲームを一通り楽しんでからでも良いでしょう。

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2004/03/28

ScummVM 続き

ScummVMにおける日本語表示を確認するために、手持ちのタウンズ版モンキーアイランドを試してみました。そう言えば、その昔実機(初代タウンズだったりする)で遊んだ時は、初めの段階で詰まって、そのまま投げちゃったんだよね。ああ、懐かしい。って、そんな事はどうでも良いか。

結論から言うと、文字が異常に大きくて、バッチリ画面からはみ出してます。メッセージも、一部がバグっているような。但し、公式サイトの「これから対応すべき点」のリストを見ると、制作者も文字の大きさの問題については認識しているらしいので、今後の対応に期待、といったところでしょうか。メッセージの表示がおかしい点については、まず文字の大きさの問題が解決されてから、改めて確認してみたい感じです。

勿論、日本人の皆さんが進んでこういった点に協力する、というのもアリです。え? 自分ですか? いや、自分はc++はちょっとアレと言いますか、ソースが相当に複雑で、解析だけでも相当な時間が掛かりそうなので、もし達成出来たとしても、かなり未来の話なんじゃないかと。オリジナルの制作集団に先を越されそうな。というわけで、期待はしないで下さいね。

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Full Throttle 続き

Full Throttleをコンプリートしましたので、追加で感想を。

前回にも少し書きましたが、このゲームは謎解きのしっかりした、れっきとした「古典的アドベンチャーゲーム」でした。初めの内はサクサクと進めるシーンが多いのですが、中盤以降は本格的な謎解きのオンパレードで、かなり悩まされます。全体的には、Lucas Artsアドベンチャーゲームの中でも、結構難易度が高い部類に入るんじゃないですかね。

と言いますかね、実は一部の謎解きについては、ちょっと不満があるのですよ。例えば、クリックすべき場所が著しく分かり辛いとか、正解の予想をするのが殆んど不可能なので、手当たり次第にコマンドを試していくしかないとか、そういう変にいやらしい謎解きが幾つかありました。このゲームに限った話ではありませんが、こういう謎解きは、例え自力で突破しても大して嬉しくないんで、個人的にはとっとと全滅して欲しいところ(もう全滅してる気もしますが)です。実際問題として、昔のゲームに良く見られるこういった理不尽さは、自分が昔のゲーム特有の雰囲気が大好きであるのに、実際には昔のゲームの殆んどを心から楽しめない理由だったりします。

でもまあ、このゲームの場合は、失敗する事でゲームオーバーになったり(あ、似たような状況にはなるか)、ハマリに陥ったりする事が全く無いだけ、随分とマシではあります。それに、こういったいやらしい謎は、実際には全体のほんの一握りでしかありませんし。そういった事を色々と踏まえた上で言うと、やっぱりアドベンチャーゲームとしては出来が良い方なのかもしれません。

でも、少なくとも最初に遊ぶLucas Artsのゲームとしてはお勧めしません。難易度が低いものをお望みなら「LOOM」、難しいゲームに挑戦してみたいなら「The Secret of Monkey Island(モンキーアイランド1)」か「Indiana Jones and the Fate of Atlantis(インディジョーンズ:アトランティスの運命(秘宝))」あたりが無難でしょうか。

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2004/03/26

Full Throttle

まだ途中までしか遊んでいませんが、せっかくだから、昨日の文章に少し登場した「Full Throttle」を紹介しておきます。

制作年度は、パッケージによれば1995年。ウィンドウズ95が発売される直前くらいですか。当時発売されていたウィンドウズ3.1は、とてもじゃありませんがゲームを遊べるような環境ではなかったため、この頃のゲームは殆んどがDOS用として発売されています。英語DOS版の他には、英語のマック版と、DOS/Vの日本語版が存在していたような記憶があります。当時、「Oh! FM TOWNS」という雑誌で紹介されたので、名前だけは知っていました。

このゲームは、CD-ROMの大容量を贅沢に使って、大量のアニメーションとフルトーキー(フルボイスとも言う)という豪華仕様を実現しています。当時としてはかなり派手なアニメーションが全編に散りばめられており、視覚的な演出の点では、当時のゲームの頂点に立っていたのではないかと思われます。

作品の舞台は、近未来のアメリカ。既にホバークラフトなどが実用化されており、広く利用されていますが、そんな時代でもなおバイクを愛し、乗り回しているバイカー集団が生き残っています。主人公のベンも、そんな一人。ある日ベンは、アメリカで唯一バイクの生産を続けている会社の社長と出会います。そしてその時から、その会社を巡る陰謀に巻き込まれていく事になります。とまあ、ストーリーそのものはかなりシンプルです。でも、演出が面白いし、先に進むための方法を考えるのを楽しむソフトなので、別に問題では無いでしょう。

コマンドの数はかなり少なく、目、口、手、足の、4つのアイコンと、アイテム選択メニューが用意されているのみです。但し、例えば口のアイコンは、普段は「話す」コマンドとして機能しますが、場面によっては「口を使って何かをする」コマンドとしても機能するため、慣れないとちょっと分かり辛いかもしれません。と言ってもまあ、体のどの部位を使うかを考えれば良いだけなので、特別に意地悪な事は無いのですが。

また、そういった普通のコマンド選択で進む場面以外に、バイクに乗ったままの喧嘩だとか、とある機械を操作したりといった、俗に言う「ミニゲーム」が幾つも用意されているのもまた、Full Throttleの特徴です。ミニゲームとは言っても、良くある「ストーリーとは無関係だけど、クリアしないと必須アイテムが手に入らない」といった類いのものではなく、場面に応じて多彩な行動を取る必要がある、という感じのものなので、突飛な感じはありません。

ところで、自分はこのゲームを「難易度は低めで、ストーリーを存分に楽しめる」タイプのものだと思っていたのですが、実際にプレイしてみたら、意外とそうでも無いようです。いや、本当に一部だけかも知れませんが、場面によってはかなりしっかりした「謎解き」が必要とされます。これらの謎解きは、真面目に考えていても一生答えが思い付かないようなものが多く、相当にウィットに富んだ思考が必要とされます。答えを聞いて腹が立つようなものは殆んどありませんが、ゲーム慣れしていないと、ヒント無しでコンプリートするのは至難かもしれません。しかし、このゲームにはゲームオーバーやハマリが無く、どんな状況でも(正解さえ見付けられれば)必ず最後まで辿り着けるようになっているので、安心して手当たり次第に色々な事を試していれば、どうにかなる、かも。

ちなみに、ScummVMでは、CD-ROMから直接データを読ませて遊ぶ事が出来ます。データは全てCD-ROMの /resource ディレクトリに収められているので、ゲームを起動する際に「(CD-ROMの場所を示すディレクトリ)/resourceをデータの場所として指定してやれば大丈夫です。

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2004/03/25

ScummVM

皆さんは、Lucas Artsというゲーム制作会社をご存じでしょうか? これは、George Lucas が設立したゲーム会社で(註:Lucas自身は、ゲーム制作には関わっていません)、いわゆるスターウォーズもののゲームは、殆んどがこの会社の手によるものです。その一方、Lucas Artsは古くから良質のアドベンチャーゲームを数多くリリースしており、その殆んどは「アドベンチャーゲームの名作」として、マニアから熱狂的な支持を受けています。その中には、脚本が執筆されたものの映画化に至らなかった、インディージョーンズの「4作目」をゲーム化したものも含まれています。

今回紹介するのは、そんな Lucas Arts製アドベンチャーゲームを、最近のOSで遊ぶためのプログラムです。まあ、xu4と同じようなもんですね。xu4と同じく、実際にゲームで遊ぶためには、オリジナル版のデータが必要となります。

Lucas Arts社製のアドベンチャーゲームは、Scummシステムという共通のプログラム(という言い方は誤解を生みそうですが)で動いています。つまり、このScummシステムを移植してしまえば、殆んどのLucas Artsアドベンチャーゲームを、色々なプラットフォームで動かす事が可能になってしまうわけですね。というわけで開発されているのが、ScummVMというソフトです。

ScummVMの公式サイト

ちなみに、Scummシステムは何度もバージョンアップされていますが、ScummVMはこれ単体でほぼ全てのバージョンに対応しています。比較的最近の、ポリゴンを利用したソフトには対応していませんが、そうでないソフトは、機種を問わずに殆んどが動作するようです。但し、ソフトによっては、まだ動作が完璧ではありません(一応それでも、殆んどのゲームはコンプリート可能であるようですが)。

なお、ScummVMは、プレイ中のCD-ROM交換には対応していないため、一部のソフト(本当に一部だけですが)は、データをハードディスクにインストールする必要があります。また、データの一部だけをハードディスクにインストールするタイプのソフトは、全てのデータを手動でインストールするか、逆に全てをCD-ROMから読ませる必要があります。あと、CDから再生される音声は、mp3ファイルなどに変換する必要があるそうです。このように、幾つかのソフトは遊ぶために一工夫が必要となります。ちょっと面倒な点ではあります。

その反面、ScummVM最大の利点は、このオリジナル版データの「機種を問わない」という点にあります。端的に言ってしまうと、ウィンドウズのみで発売された「Curse of Monkey Island(モンキーアイランド3)」も、例えばLinux上で遊べてしまうのです。更になんと、日本のみで発売された、FM TOWNS版にも対応しています!驚くべき事に、一部のTOWNS版ソフトは、日本語による表示にも対応しています!!但し、TOWNS本体に内蔵された日本語フォントデータが必要となるので、ちょっと敷居が高いかな、という気はしますが。まあ、全てのTOWNS版は、日本語版と英語版が両方収録されているという豪華仕様なので、取り敢えず英語で遊ぶ事は可能なのですが。

いや、これは本当にびっくりしました。と同時に、相当に嬉しい知らせでもありました。と言うのも、「インディージョーンズ最後の聖戦」など、TOWNS版しか所持していないソフトが何本かありますし(LinuxにはTOWNSエミュが存在しません)、前述のモンキーアイランド3も、ウィンドウズエミュレータでは満足なスピードが出ないだろうと、Linuxで遊ぶ事を殆んど諦めていたからです。と言うわけで、いよいよウィンドウズが不要になってまいりました。ふふ。

それはさておき、インストールして「Full Throttle」というゲームを試してみました。購入したのは随分と前ですが、これまで満足に遊べる環境が無かったため、放置しておりました。結論から言うと、満足に遊べております。確かに字幕がグラフィックの陰に隠れてしまったりと、一部に不都合が発生していますが、取り敢えずプレイに支障が無いレベル。何と言いますかこう、凄いですよ、これ。

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xu4のパッチ、改良版

先日公開した、xu4用のパッチを更新しました。ファイルを同じ名前でアップロードしたので、もう古いバージョンはダウンロード出来ません。

いや、生成されるバイナリには殆んど影響が無いんですけどね。あまりにも汚いコーディングだったんで、綺麗に書き直したんです。あと、上手く機能しなかった部分を、手当たり次第にコードを組み替えて実験したあと元に戻すのを忘れていたんで、それも直してあります。

一応、ここにもリンクを張っておきます。

xu4-0.9.patchのダウンロード

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2004/03/23

xu4

少し前にダウンロードしたまま放っていた「xu4」というソフトをインストールしました。このソフトは、DOS版のウルティマIVをLinuxで遊んでしまおうという主旨のもので、つまるところ、ユーザーが自前でプログラムを移植してしまったんですな。いやはや、海外のゲーマーは凄いですわ。勿論、それをメーカーが容認しているからこそ可能なのですが。

ところで、「LInuxで」と書きましたが、xu4にはウィンドウズ版なども存在します。幾つか機能が拡張されており、dos版をそのまま遊ぶより快適なので、興味がある方はどうぞ。

xu4の公式サイト
コンパイルに必要なものは以下の通り。
SDLライブラリ
SDL_mixerライブラリ(上のサイト内、Librariesのコーナーからどうぞ)

また、Midiを演奏出来る環境と、oggvorbisライブラリがインストールされていないと、殆んどの音が出ません。最近のディストリなら、oggvorbisは最初からインストールされてるんじゃないかとは思います。Midiは、SDL_mixerライブラリに、TiMidityというソフトウェアシンセが内蔵されてるみたいなので、音色データと設定ファイルさえ揃えば大丈夫でしょう。音色データと設定ファイルのインストールに関しては、長くなるので割愛。データを置いてあるサイトのリンクだけ用意しておきます。
音色データはここから

そうそう、これはxu4だけに限った話ではありませんが、SDL_mixerライブラリは、ソースの一部を修正した方が良いでしょう。そのままでは、timidityの設定ファイルをカレントディレクトリから探そうとしますので。具体的には、SDL_mixer-x.x.x/timidityディレクトリにある、config.h を編集します。このファイルの中に、「#difine CONFIG_FILE "timidity.cfg"」と書かれた行があるので、それを探して下さい(1.2.5では、209行目でした)。この、timidity.cfg という部分を、例えば「/usr/local/share/timidity/timidity.cfg」に変えてやります。この例は、TiMidityが標準で読みに行く設定ファイルのディレクトリを指定するので、無難です。

あと、実際にゲームを遊ぶには、DOS版のデータが必要となりますが、何とDOS版のウルティマIVは、現在フリーソフトとして配布されており、xu4のサイトからもダウンロード出来ます。これらのデータを何処にインストールすべきかは、附属のREADMEファイルで調べて下さい。

うちの環境では、インストール時に不都合が発生したので、その解決法を紹介しておきます。もし不都合が発生したのなら、同じ方法で行けるでしょう。
u4/srcにあるMakefileに、
$(INSTALL) -D (云々)
という行が幾つも並んでいます。この、-Dというオプションが問題の源であるようなので、このオプションを全て消してしまいます。すると、普通にインストールされました。

これで、無事ウルティマIVがLinux上でも遊べるようになります。ただ、そのままでは気に入らない部分が幾つかあり、自分の手に負える範囲だったので、ソースを修正しちゃいました。

無印xu4は、ゲームのセーブデータをカレントディレクトリに作成してしまいます。読み込みも、カレントディレクトリからしか行いません。このままでは、プログラムの起動を常に同じディレクトリから行わなくてはいけない、という状況になってしまいます。そんなのは嫌なので、ソースを修正しました。この改造版xu4では、ホームディレクトリに「.xu4」というディレクトリを作成し、その中にセーブデータを収納します。ついでだから、環境設定ファイルもこの中に収録するよう、修正しました。

xu4-0.9へのパッチ

u4ディレクトリに移動して、
$ patch -p1 < ../xu4-0.9.patch
あたりで行けます。パッチファイルのディレクトリは、各自で適当に調整して下さい。

それと、もう一つ。DOS版ウルティマIVのデータも一緒にインストールされるように、Makefileを少しいじってみました。

Makefileへのパッチ
パッチの当て方は、上のと同じ。上記の -D オプションも削られます。

雑な改造なので、あらかじめ u4/ULTIMA4ディレクトリにDOS版のデータが展開されていないと、エラーが出て止まります。ちなみに、u4ディレクトリで解凍を行うだけで大丈夫です。u4upgrad.zipも利用する場合は、こちらはu4/ULTIMA4ディレクトリにて解凍して下さい。

この方法の利点は、自前でパッケージを作成した時に、DOS版データもパッケージに含まれる点です。つまり、パッケージをアンインストールすれば、DOS版データも一緒に削除されるわけです。言い換えると、それ以外の利点は特に無いような気がします。

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